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原子炉建屋に雨水流入 重要設備あわや浸水

北陸電力志賀原発。手前から1号機、2号機=石川県志賀町で2016年4月26日午後3時12分、本社ヘリから小関勉撮影

 北陸電力志賀(しか)原発2号機(石川県)で9月末、原子炉建屋内に雨水6.6トンが流入するトラブルがあり、原子力規制委員会は19日、重大なトラブルに発展した可能性が否定できないとして北陸電に再発防止策の報告を求めた。雨水流入は東京電力福島第1原発事故前の旧基準では想定しておらず、規制委は他原発の状況も調べる方針だ。

     規制委によると、志賀原発では9月28日、1時間に約30ミリの降雨があり構内道路が冠水。仮設ケーブルが通る地下空間を通じて原子炉建屋の1階や地下に流れ込み、照明用の分電盤がショートした。降雨が排水用の仮設ポンプの容量を超えたことに加え、地下空間をふさぐふたに隙間(すきま)があったことや、原子炉建屋の床にあったひびを補修していなかったことが原因という。

     浸水したエリアには、非常時に原子炉を冷やす機器に電源を送る配電盤や非常用の蓄電池など、重要度が特に高い設備があり、これらが水没して使えなくなる恐れがあった。2号機は再稼働を目指し、規制委の安全審査を受けている。19日に規制委と面会した北陸電の金井豊社長は「重大な反省材料として意識向上に取り組みたい」と陳謝した。【酒造唯】

    北陸電「再発防止に努めたい」

     北陸電は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めたい」とコメント。石川県原子力安全対策室の早川文昭室長は「既に北陸電には再発防止を指示している。国も重く受け止めてくれたと感じている」と話した。

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