■年内に交換が終わらなければ強制回収の可能性も
ノート7を使い続けると意地を張るユーザー、交換に疲れを感じているユーザーも多い。製品を買った店舗に足を運び、新しいスマホに交換してデータを移したりアプリを再インストールしたりする作業を短期間に2回も繰り返すのは面倒だというのだ。ソウル・中区にある携帯電話販売代理店の店員は「ノート7を使い続けてはいけないのか」と聞いてくる人や、ノート7の交換で腹を立てる人もいると伝えた。
サムスン電子はユーザーの交換を促すため、さまざまなインセンティブを設けている。交換・払い戻しに応じたユーザーには同社の「モバイル・イベントモール」で使用できる3万ウォン(約2800円)分のクーポンを提供するのに加え、11月30日までにギャラクシーS7、S7エッジ、ノート5など同社製スマホに交換すればさらに通信費7万ウォン(約6500円)を支援する。同社はあわせて、ノート7の修理などのアフターサービス、ソフトウエアアップグレードを中止した。
ユーザーが年内に交換・払い戻しを終えない場合、政府が同社側に強制回収命令を出す可能性もある。国家技術標準院の関係者も、回収の方法や期間が適正かどうかを検討しているとし「回収がきちんと行われない場合、実施状況を点検した上で強制回収命令を出すこともあり得る」と話している。