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感動映画「聲の形」に幾重にも張り巡らされた仕掛けを解説

2016年10月19日 17時30分
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『聲の形』公式サイトよりキャプチャ

ライター・編集者の飯田一史さんとSF・文芸評論家の藤田直哉さんによる、話題の作品をランダムに取り上げて時評する文化放談。今回は映画『聲の形』について語り合います。

■ワギャンランドではなかった

飯田 映画『聲の形』は『けいおん!』『たまこマーケット』で知られる京都アニメーション・山田尚子監督の最新作。大今良時による「週刊少年マガジン」連載のマンガが原作ですね。
 僕は原作も好きなんですが、原作と映画では遊園地でジェットコースターに乗るときに佐原さん(小学校のとき植野に「あいつ、服ださくね」って言われてた女の子)が先か主人公の将也が先かの順番が違うとか、養老天命反転地でヒロインの硝子が先にコケるか将也が先にコケるかの順番が違うといった細かいところから、うんこ頭の永束くんが映画を撮る話がバッサリという大きなところまでさまざまな差異がある。でも、原作厨的な「変えやがって!」という気持ちにはならなかった。映画は映画として成立していたので。

藤田 『ワギャンランド』の映画化ではなかったのだと、劇場で気がつきました。

飯田 ワギャンランド……???

藤田 https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%AF%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89&espv=2&biw=1920&bih=979&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwirs__UuJvPAhUB62MKHWHTDD4Q_AUIBigB#imgrc=l3DUsW1TrteBRM%3A

飯田 あー、「声の形」ってことね。
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