「土人」発言は事実
沖縄県東村の高江地区で進められているヘリパッド工事現場付近で抗議活動をしている市民に、大阪府警所属の20代の機動隊員が「土人」と差別的な発言をした動画がYoutubeに公開された。
大阪府警はBuzzFeed Newsの取材に対し、この機動隊員が「土人」発言をした事実を認め、「不適切発言」であるという認識を示した。これが差別発言にあたるかどうかについては「どのような趣旨で発言したのか詳細な調査結果が入っていない」ことを理由に言及を避けた。
問題の動画は約40秒。フェンス際で「大阪府警、大阪府警」「基地やめろ」と声をあげる抗議する市民に対し、「(フェンスを)触るなボケ、コラ」「どこつかんどんじゃ、ボケ。土人が」と機動隊員が発言。市民から機動隊員に「全部撮っているぞ」「ヤクザ、おいヤクザ」とさらに声をあげる場面が記録されている。
地元紙沖縄タイムスによると、「土人」発言について、沖縄県警は差別的用語で不適切な発言だったと説明しており、「今回の発言は極めて遺憾。以後そのようなことがないようあらためて指導する」とコメントした。
大阪府警は差別発言かどうかは言及避ける
大阪府警警備総務課によると、沖縄県警から事実関係の調査結果が伝えられた。担当者は「現場では、平素から公正・中立・丁寧な対応を心がけるよう指導しているが、今回のような不適切発言があったのは事実だ。今後、このようなことがないように、あらためて指導をしていきたい」と話す。
さらに「実際に動画をみています。前後で何があったかはわからないが、発言自体は間違いなく不適切。暴言がないように指導をしている。関西弁なので、地方にでると汚く聞こえることもある。指導を徹底する」
差別発言かどうかは「詳細な調査結果が入っていない。なにをもって『土人』と言ったのかは、まだ(調査結果が)入っていない」として言及を避けた。
謝罪をするかどうかは「調査結果を踏まえて考える」という。
高江ではヘリパッド建設を巡り、抗議活動と警察の間で「衝突」が続いている。