原発事故後の福島描いた絵画の展示会 埼玉

原発事故後の福島描いた絵画の展示会 埼玉
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原発事故後の福島を描いた絵画の展示会が、埼玉県東松山市で開かれています。
この展示会は、原発事故後の福島をテーマに創作活動を行う壷井明さん(40)が、幅3メートルを超える巨大なベニヤ板に描いた油絵の作品を集めたものです。

展示されているのは「無主物」と題する11点の連作で、このうち「朝日」という作品は、事故後に原発近くに集まった親子らが風船を受け取って空を飛ぶ姿が描かれていて、その場から逃げて命を守ってほしいという願いが込められています。

また、除染作業が進められる中で、羽根を広げた女性が浮かぶ姿が印象的な「避難指示区域」という作品は、ふるさとに戻りたいという被災者の思いが表現されています。
訪れた人たちは、原発事故の悲惨さを強く訴えてくる作品に一つ一つ足を止めて見入っていました。
主催した美術館の岡村幸宣学芸員は「原発で事故が起きると、人間に何をもたらすのか、作品を通じて考えてほしい」と話していました。

この展示会は、来月12日まで埼玉県東松山市の「原爆の図 丸木美術館」で開かれています。