みなさんどうも、店通ライターの「おれ秋葉」です。
10月20日のリサイクルの日に先駆け、今回はリサイクルについてお話させていただきます。
みなさんは「リサイクル」と聞くと、どんなことを連想するでしょうか。
Wikipediaには「再循環」を指し、製品化された物を再資源化し、新たな製品の原料として利用することである。と記載があります。(出典:Wikipedia)非常にふんわりした内容ですね…。
店舗から出ているゴミのほとんどが資源としてリサイクルされているとも聞きますが、実際に店舗から出たゴミはどこに向かってどの様に処理をされているのでしょうか?
気になったら実際に現場を見てみるのが一番!!地域や業者によって、店舗のゴミ処理方法も多少違ってはきますが、飲食店から出たゴミがどのようにリサイクルされているのか、その行き先を追っかけてみました!
実際に見学にいってみた
というわけで、来てみました〜!こちらは横浜にある江栄リサイクルセンターです。
今回取材に応じていただいたのは、リサイクルセンターを運営する株式会社江栄の工場長山口さん・営業の栗原さんです。よろしくお願いします!
こちらの江栄リサイクルセンターでは、店舗やビルから資源ごみを回収し、主に空き缶、空きビン、ペットボトルのリサイクル処理を行っています。今回は、この江栄リサイクルセンターに運ばれてきた缶・ビン・ペットボトルの処理を見学させてもらいます。
さっそく工場内に入らせてもらうと、そこには謎の塊が。。。
この塊、何だかわかりますか?
んん…なんかツヤツヤしてる。アルミ缶の最終形態か…それともスチール缶の最終形態!?
これ実は、元は発泡スチロールなんですよ。
えええ!!もはや面影がないじゃないですか!
そこへ爽やかな笑顔で、営業の栗原さんがフリップを持って登場。丁寧にご説明してくれます。
ここでは専用の溶融機械を使って約2000℃の熱で溶かし、約1/100に素材を凝固させるんですが、この素材は海外へ輸出されてまた発泡スチロールとして再利用されたり、絵画の額縁などの素材としても使われます。
もはや社会科見学へ来ている学生の気分ですが、まさかの処理のされ方にいきなり驚きです!やはり工場見学はテンションがあがる!
これぞリサイクル!缶・ペットボトルはこうやって処理される
奥へ進んでいくと巨大なベルトコンベアーを発見!周りには大量の缶類・ペットボトルの入ったゴミ袋。
ビン・缶・ペットボトルがまとめてベルトコンベアーで流されていきます。
すごい量ですね…。
ここでは、集められたビン・空き缶・ペットボトルを分別し、プレスと破砕を行っています。
あっ、すごい!流れてくるゴミの中からペットボトルだけキャッチしてる!
こういう所は人の手作業なんですね…職人技だ…!
もっと仕分けが早い人もいるんですよ。
そしてそのまま流されていった缶たちはどうなるかというと・・・
なんということでしょう。空き缶たちはペシャンコになってしまい、大きな鉄の塊になってしまいました!ペットボトルもこのように。
なぜだろう、このペシャンコな姿を見ると、なんだかせつなさがこみ上げますね。。。
また、新しい形で帰ってきますから。ここでプレスされた缶がどうなっていくかは、後ほどご説明しますね。
分かりました!そして他にも紙材や段ボール、粗大ゴミなどいろいろな物が置いてありますが、そういった物も回収しているんですね。
基本的に店舗から出るゴミは大きい物から小さい物まで回収していますね。
もう一度、リサイクルについて勉強してみよう
ひととおり工場見学が終わった後、再度お二人にリサイクルについて、話をお伺いしました。江栄さんが行っているリサイクル事業の範囲を教えていただけますか?
ゴミのリサイクルに関しては大まかな流れとして、①ゴミを出す人→②ゴミ回収業者→③この工場のような中間処理工場→④最終処理場といった流れで新たな資源として生まれ変わっていきます。当社では③のゴミの回収と中間処理作業までを行っていますね。
なるほど。すべてを一つの業者で行っているわけではないんですね。ちなみにここで中間処理を行われた資源は今後はどのような流れでリサイクルされていくのでしょうか?
まず、ビンは色別に分けられ、細かく砕きカレットにするところまでを当社が中間処理で行い、再度ビンの製造工場に送られます。そこで新たなビンとして再生されます。
【ビンのリサイクル図】
缶類やペットボトルも同じ流れで処理されるのでしょうか?
缶類も大体は同じ流れですね。スチール缶はプレスされた後、鉄の製造工場に運ばれて鉄製品になるか、再びスチール缶になります。アルミ缶も同様に製造工場に運ばれて再びアルミ缶になるか、またはアルミホイルなどに再生されます。
文字だけだとなかなか伝わりづらいので、と〜っても分かりやすい図解イラストを「小学生のための環境リサイクル学習」というサイト様からお借りしてきました。
【スチール缶のリサイクル図】
【アルミ缶のリサイクル図】
回収されたペットボトルはプレスをした後、細かく砕かれ再度ペットボトルになるか、または繊維となってランドセルやスーツなどに生まれ変わります。ペットボトルのリサイクルには多くの工程があるため、ビンや缶に比べて時間がかかりますが、良質な製品にリサイクルされていきます。
【ペットボトルのリサイクル図】
※画像提供:小学生のための環境リサイクル学習ホームページ http://www.cjc.or.jp/j-school/
飲食店の方々に知っておいてほしい、分別のこと!
詳しい説明ありがとうございました!ぼんやりしていたリサイクルのイメージがだいぶ具体化されてきました。ここまでリサイクルの流れについてお話いただきましたが、ゴミを回収する側として店舗にお願いしたいことはありますか?
これはもうシンプルなことですが、ゴミの分別をしっかりしていただけると助かります。
たとえば壊れたジョッキなどのワレモノはしっかり分別していただきたいですね。ワレモノは不燃物なのですが、資源ごみと一緒にされてしまうケースがあります。分別の手間が増えるだけでなく、回収している作業員がワレモノと気づかずに負傷してしまうケースもあるので。危険物であることが分かるように、新聞紙などに包んで危険物と記載をして出していただけると助かります。
他にはライター・電池の危険物や油分を多く含んだものは注意していただきたいです。どちらも飲食店のゴミとしてはよく出るものですが、しっかり分別していただかないと事故につながる可能性もあるため、注意をお願いしたいです。
飲食店などの現場単位でゴミを分別することは手間に感じるかもしれませんが、きちんと分別することで経費削減につながります。こちらも、分別の手間が多ければ多いほど料金をいただく形になりますので。また、ゴミの分別については回収する業者や地域ごとに異なりますので、もう一度地域の分別について確認をすることが大切です。
う〜ん…僕も今後きちんと分別を心がけます。今回記事として取り上げさせていただいて、現場の声を店舗の方に届けられるようがんばりますね!
本日はありがとうございました!
話を聞いて感じたこと
今回実際に見て話を聞き、普段捨てているゴミが再び自分の元へ戻ってきていることには驚きました!現在ではほとんどのゴミがリサイクルできるようになったそうですが、企業イメージの向上につながるため、積極的にリサイクルを促進している企業も多いそうです。普段あまり気にしていなかったリサイクルやゴミ処理のこと。僕が見た処理はリサイクルのほんの一部ですが、この機会にあらためてリサイクルの意義を再確認することができました。
・今回取材でお世話になった業者様はこちら
www.kohei3r.co.jp