科学の進歩で明らかに 実はウソだった3つの俗説
今から考えると信じられないことですが、昔は地球が球ではなく平面だと考えられていた時代がありました。科学が進歩するにつれ、それまで信じられてきた常識も更新されていきます。今回は、今まで多くの人に信じられてきものの、実はウソだった3つの俗説を紹介します。
- スピーカー
- Hank Green(ハンク・グリーン) 氏
Michael Aranda(マイケル・アランダ) 氏
PR Job Board
「人間は脳の10パーセントしか使っていない」
普段は脳の10パーセントほどしか使っていないという説を聞いたことがある方も多いでしょう。しかし、それは誤り。同時にすべての機能を使うことはないものの、長いスパンで見れば脳のすべての部位を活用しています。
実際我々は、脳のほとんどの部分を使っているんです。本を読んでいるときや、音楽を聴いているとき、街を歩いているとき、寝ているときでさえ、脳の多くが活性化されています。
なぜそう言えるのでしょうか? ひとつの方法としては、PETスキャンやMRIsなどの技術によって、脳の働きを視覚化することができます。これらのイメージによって、歩いたり喋ったりという単純な動作においても脳の大部分の領域の働きを確認することができます。
一度にすべての筋肉を使うことがないように、一度に脳のすべてを使うことはありませんが、我々が数日にわたって脳のすべての部分を使っていることはこれらのスキャンによって証明されています。
引用元 「人間は脳の10%しか使っていない」はウソ? 実際はこんな感じ
「アルコールで脳細胞が死滅する」
アルコールを摂取すると脳細胞が死滅するという俗説も誤りです。また、飲酒によるダメージもほとんどの場合は回復可能とのこと。
ありがたいことに、1993年の研究で、科学者がアルコール中毒者とそうでない者の脳標本のニューロン数を計測したところ、脳細胞は死滅するわけではないことがわかりました。ニューロンの総数には違いがないことが判明し、近年、他の研究でも立証されました。
幸いなことに、一晩の飲酒で樹状突起に与えられるダメージは、ほとんどの場合は回復可能です。禁酒期間を充分に設ければ、脳は自己回復します。
しかし当然のことながら、大量飲酒は他にも数多くの健康被害をもたらします。脳細胞を死滅させることはないとはいえ、脳の機能は大きく損なわれますし、肝臓へのダメージは治りません。
引用元 「アルコールで脳細胞が死滅する」はウソ 正しい体への影響を解説
「人類の進化の過程を表す図」
腰の曲がった類人猿から徐々に人間近づいていく図を教科書などで見たことがあるでしょう。実はこの図も正しいものとは言えません。
このイメージの最も重要な問題は、線形過程ではないということです。なにか1つの種がほかの種に変わって、そしてまた別の種に変わっていくということではないのです。
それは遺伝子に関連します。生物は頻繁に新しい適応性を進化させていき、周りの環境に最も合わせられる適応性を持つ種、自分たちの遺伝子をあらゆる場所に広げることができます。
科学者たちはそれを進化的成功と呼んでいて、私たちと祖先を共にし、進化に成功していると言えるチンパンジーやオランウータンなどのような生物もたくさんいます。
彼らも私たちがやってきたように存在し、そして進化をしてきましたからね。
もし君たちがそれを目に見えるように表現しなくてはならないならば、人間の進化の物語は信じられないほどに複雑な系統樹になるでしょうし、もっとフラクタルで、途中でなくなるものも枝分かれするものもあるだろうし、そのいくつかは現在でも存在し続ける一方で、だんだん消えていくものもいるでしょうね。
でも決して警察の面通しの列みたいなものではないんです。
引用元 教科書のウソ 人類の進化を表す“あの図”は間違いだった
広く信じられてきた俗説のなかにも、科学が進歩したことで誤りだとわかったものはたくさんあります。現代で当たり前に真実だとされているものが、誤りだったとわかる日もいつか訪れるのかもしれません。