つい最近まで「ゴジラ」は、男の子の為につくられた怪獣映画だと思っていました。
無知でした。。。
だから、まったく興味がなくて「シン・ゴジラ」を映画館へ観にいこう。という気持ちになるとは思っていなかったのだけれど・・・観にいって本当に良かったと今は思っている。
興味をもったきっかけは、ゴジラはもともと反核の映画(1954年公開の第1作)なんだよ。ということと、今回の「シン・ゴジラ」は古事記の神話「ヤマタノオロチ退治」のヤマタノオロチをモチーフにしているんだよ。ということを教えてもらったからでした。
わたしは反核についても、神話とか古事記についても それぞれ興味があったことなので、それが一つの映画で語られるなんて・・・なんだかゴジラって、わたしがイメージしていたような怪獣映画じゃないんだなと思って驚いた。
(ほんとうに何も知らなかったな。。。)
映画館で観たゴジラは、本当にヤマタノオロチを彷彿とさせる姿だった。(ヤマタノオロチは見たことないけれど。。わたしのイメージするヤマタノオロチの特徴がゴジラで表現されていた。)
ヤマタノオロチの姿を表している古事記の一節 ↓
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古事記の一節ですが、文章だけでそのおぞましい姿が目に浮かぶようです。
分かりやすく解説された文章を引用すると、
『オロチは赤く大きな目をして、一つの胴体に、八つの頭、八つの尾があります。其の体には苔ばかりか、杉や檜まで生えており、長さは八つの谷をわたり、八つの山をこえるほどです。その腹はいつも血がにじんでただれています』と、とにかく大きく恐ろしい姿で書かれています。
神話めぐり ヤマタノオロチ|出雲観光ガイド【出雲観光協会公式ホームページ】より
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其の腹を見れば、悉に常に血爛れつ というのは正に、映画「シン・ゴジラ」のゴジラのよう。
そして、映画の中でゴジラに対抗するための作戦が「ヤシオリ作戦」という名前がつけられていて・・・それは、ヤマタノオロチ退治の神話でスサノオがヤマタノオロチを倒すために飲ませた「八塩折(ヤシオリ)」という酒と同じ名前だった。
ゴジラの姿だけではなく、ストーリーもヤマタノオロチ退治の神話をモチーフにしている部分がありました。
庵野秀明監督は、この神話を描くことを通して何か伝えたいことがあったのかな。
「シン・ゴジラ」は エンターテインメント作品として観ても、とても面白い映画だと思ったけれど・・・古事記のヤマタノオロチ退治の神話を伝えていたり、核について考えさせられるシーンがあったり、わたしたちに大切なメッセージを投げかけている作品だったと思う。
そのメッセージを、わたしはまだ理解しきれていないところもあるし きちんと受け取りたいから、また「シン・ゴジラ」を観にいきたいな。