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 三菱重工業は18日、造船事業のうち、10万トンを超えるような大型客船の建造から撤退すると発表した。今後は、実績のある液化天然ガス(LNG)船などに注力し、同業他社との提携でコストダウンを探る。川崎重工業も造船事業の抜本的な見直しを表明しており、総合重工メーカーによる造船事業の立て直しの動きが進んでいる。

 三菱重工の宮永俊一社長は18日の記者会見で、大型客船からの撤退について「事業部門は何とかなると思い込んでいたが、客観的な意思決定をしないと今後やっていけない」と述べた。

 同社が今春から客船事業の見直しを社内で進めてきたのは、巨額の赤字を出したからだ。独企業向けの大型クルーズ船2隻を約1千億円で受注したが、設計の遅れなどで昨年度までに2300億円超の赤字となっていた。

 事業見直しの結果、複雑な設計…

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