ソウル=牧野愛博
2016年10月18日20時23分
韓国ロッテグループの秘密政治資金疑惑を捜査しているソウル中央地方検察庁は18日、辛東彬(シンドンビン、日本名・重光昭夫)会長に対する逮捕状の再請求を断念する考えを明らかにした。同地検は19日、捜査結果を発表する。辛会長は横領の疑いなどで在宅起訴される見通しになった。
ソウル中央地検は6月の強制捜査着手後、辛会長の逮捕と起訴を目指してきたが、ソウル中央地方裁判所が先月29日に逮捕状請求を棄却していた。秘密政治資金疑惑が焦点だったが、政治関係者らの事情聴取も実現していない。今後、検察捜査に対する批判が起きる可能性もある。
同地検は、辛会長が、ロッテ系列の会社役員として勤務の実態がない親族に、不当に給与を支給するなどして約500億ウォン(約46億円)を横領したと指摘。財閥首脳の横領などによる不正額として過去最大規模になると主張していた。
一方、同地検は創業者の辛格浩(シンギョクホ)氏=同・重光武雄=や長男の辛東主(シンドンジュ)氏=同・重光宏之=らを脱税や横領の疑いなどで在宅起訴する方針を固めている。19日にこうした捜査結果を発表する予定だ。(ソウル=牧野愛博)
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朝日新聞国際報道部