超便利、iPhoneのAirDrop機能で写真・動画ファイルを送受信する方法【iOS/Mac】
2016-10-18 12:24自分のiPhoneから家族や友人のiOSデバイスやMacに写真・動画を送るとき、どのような方法を使っていますか?LINEやiMessageなどのメッセンジャー経由でしょうか、メール添付を使ってでしょうか。DropboxやGoogleドライブなどのクラウドストレージを介してファイルを渡す人もいるでしょう。USBメモリを使うこともあるかもしれません。
この点、Apple製デバイスには非常に便利なデータ受け渡し方法が用意されています。送受信するデバイス同士が近くにあるときに利用できる「AirDrop」機能がそれです。このAirDropを使うと、相手の連絡先が分からなくても、近くのiOSデバイスやMacと写真や動画、URL、位置情報などを直接やりとりできます。データの共有を手短に済ませられるようになり、一度使うと他の方法に戻れなくなると言っても過言ではありません。
そこで本記事ではiPhone間もしくはiPhone・Mac間でAirDropを使ってファイルを送受信する方法を簡単に説明します。
検証端末:iPhone 7(iOS 10.0.1)
iPhone間でAirDropを使う手順
1. AirDropをオンにする【データ受信側】
AirDropは、Wi-FiとBluetoothを利用してファイルを転送する機能です。同じWi-Fiネットワークに接続している必要はありませんが、Wi-FiとBluetoothの両方がオンになっている必要があります。この点、AirDropをオンにすると自動的にWi-FiとBluetoothがオンになる仕組みになっており、ちょっとした手間を省いてくれます。
AirDropでファイルを受け取るには、相手から自分の端末を検出してもらうための設定が必要です。AirDropの設定は、コントロールセンターでおこないます(iOSデバイス)。
1コントロールセンターで[AirDrop]をタップする
ホーム画面の下端を上方向にスワイプしてコントロールセンターを表示します。[AirDrop]をタップします。
コントロールセンターでAirDropをタップする
2AirDropで受信可能に設定する
[連絡先のみ]または[すべての人]を選んで、相手が自分を検出できるようにします。ふつうは[すべての人]を選べばよいでしょう(周囲のApple製デバイスから検出可能になる点に注意してください)。
[すべての人]を選択する
AirDropの設定で[連絡先のみ]または[すべての人]を選ぶと、Wi-FiとBluetoothもオンになります。これでファイルを受け取る準備が整います
Wi-FiとBluetoothがオンになる
また検出相手の設定で[連絡先のみ]を利用する場合は、ファイルをやり取りする両方の端末が、iCloudにサインインしている必要があります。また連絡先情報の中にiCloudのメールアドレスまたは電話番号が登録されている必要があります。
[連絡先のみ]と[すべての人]のどちらを選んだらよいか迷ったら、[すべての人]を選ぶほうが確実です。[すべての人]を選択したとしても、ファイル受信には受信側で承諾する必要があり、勝手に送りつけられるわけではありません。
2. AirDropで写真・動画ファイルを送信する【データ送信側】
データを送信する側でAirDropを設定する必要はありませんが、Wi-FiとBluetoothをオンにしておく必要があります。コントロールセンターを表示して、Wi-FiとBluetoothの両方をオンにしておきます。両者がオフになっている状態でAirDropボタンをタップした場合もオンに切り替わります。
1写真や動画を表示する
「写真」アプリなどを開いて、送信したい写真や動画を表示して、画面下部にある[アクション]ボタン(共有アイコン)をタップします。複数のファイルを選択して送信することも可能です。
「写真」アプリ
2送信先をタップする
アクティビティビューコントローラ上に近くにいる相手が表示されるので、送りたい相手をタップします。検出されないときは、Wi-FiとBluetoothがオンになっているか確認してください。また相手の端末でAirDropの設定を[すべての人]に変更してもらいましょう。
AirDropでファイルを共有できる相手が表示される
3相手の承認を待つ
相手がファイル受信を受け入れると送信が開始されます。送信が完了すると「送信済み」と表示されます。
左:待機中右:送信済み
AirDropでは、写真や動画のほかにもURLや位置情報、メモ、連絡先なども共有できます。「そのサイトのURLを教えて」「電話番号を教えて」と言われたとき、データの受け渡しがスムーズにおこなえるのでぜひ活用しましょう。
Safari:ウェブページを表示した状態で[アクション]ボタンをタップしAirDropで送信すると、受信側のSafariで同じページを開ける
連絡先:連絡先情報を表示して[連絡先を送信]をタップする
メール:添付ファイルを開いた状態で[アクション]ボタンをタップすると、添付ファイルを送信できる
3. AirDropで写真・動画ファイルを受信する【データ受信側】
ほかの相手からファイル(ここでは写真)が送られてくると、画面にポップアップ(一時アラート)が表示されます。[受け入れる]をタップしてファイルを受け取ります。
1[受け入れる]をタップする
AirDropで送られてくるとポップアップが表示されます。[受け入れる]をタップします。
辞退すれば受信しない
2ファイルが保存される
ファイルが端末に保存されます。アプリが開いてファイルを表示します。
写真が保存された
iPhone・Mac間でAirDropを使う方法
AirDropはMacとファイルをやり取りするときにも利用できます。さらにMacからファイルを送るときは、OfficeファイルやPDFなども送信可能で、対応しているアプリで開くことができます。
Macから写真・動画ファイルを送信する
1AirDropを表示する
Finderのメニューバーから[移動]→[AirDrop]をクリックするか、またはFinderサイドバーの「よく使う項目」で[AirDrop]をクリックし、AirDropの画面を表示します。
AirDrop
2相手にファイルを送信する
検出されたデバイスが表示されます。相手のアイコンにファイルをドラッグ&ドロップすると、Macからファイルを送信できます。
ドラッグ&ドロップで手軽にファイルを送れる
ちなみにMacからファイルを送るときは、右クリックメニューの[共有]→[AirDrop]や、Finderの共有メニューから[AirDrop]を選択することもできます。複数ファイルもまとめて送信できますが、画像とPDFなど異なる形式のファイルを同時に送信することはできません。
Macに写真・動画ファイルを受信する
1AirDropをオンにする
iPhoneなどからのファイルを受信したい場合は、[このMacを検出可能な相手]をクリックして、[連絡先のみ]または[全員]のいずれかを選択します。
ふつうは[全員]を選んで問題ない
2ファイルを受信する
ファイルが送られてきて、ポップアップが表示されたら、[受け付ける]をクリックします。「ダウンロード」フォルダへファイルが保存されます。
["写真"で開く]を選択すれば写真Appが起動する
AirDropを使う上での注意点
デバイス間の距離は9メートル以内
AirDropでデータを送受信するデバイス間の距離を9メートル(30フィート)以内にしておきましょう。
送受信側ともにWi-FiとBluetoothがオンになっている必要あり
データを送信する側も受信する側も、Wi-FiとBluetoothがオンになっている必要があります。受信側はAirDropを有効化すれば自動的にWi-FiとBluetoothがオンになります。
[連絡先のみ]で受信する場合、iCloudサインインが必須
AirDropでデータを受信できる相手として検出できる範囲を[連絡先のみ]に設定した場合、送信側・受信側双方のデバイスがiCloudにサインインし、かつ、Apple IDに関連付けられているメールアドレスまたは電話番号が受信側デバイスの連絡先アプリに登録されていることが必要となります。
iOSデバイスではテザリングをオフにしておく
「設定」アプリ→[モバイルデータ通信]で[インターネット共有](テザリング)がオフになっていることを確認してください。オンのままだとAirDropを送受信できません。
AirDrop対応のデバイス・OSバージョン
iOSデバイスの条件
iOSデバイスでAirDropを利用するには、iOS 7以降を搭載したiPhone(iPhone 5以降)やiPad(iPad 4以降)、iPad mini、iPad Air、iPad Pro、iPod touch(第5世代以降)が必要です。
Macの条件
iPhone・Mac間でAirDropを利用するには、OS X Yosemite以降をインストールした2012年以降のMac<ただしMac Pro(Mid 2012)は除く>が必要です。Mac同士の共有ならば、より古いデバイスでも対応しています。