歌手の高橋ジョージ(58)の号泣ぶりが波紋を広げている。3日深夜に放送されたフジテレビ「ギャップオファーGP」に出演した時のことだ。

 高橋は「子どもに大人の人生相談」コーナーに登場。今年3月にタレントの三船美佳(34)との離婚が成立したが、12歳の娘とは2年半も会っていないことを告白した。離婚成立の際、娘との面会に関して「三船が年に2回、娘のカラー写真を高橋に送る」との取り決めがなされたというが、本当に高橋は娘に会えていないらしい。

 番組で、高橋は子供たちに「お父さんに会えないとどう?」などと“相談”。両親が離婚し、父親と年に3回しか会っていない9歳の女の子から「3年間も会えないのはもっと悲しいから会ってあげたほうがいい」とアドバイスされると、高橋は号泣したのだ。

 親権も争うほど愛していた愛娘に、高橋はなぜ会えないのか。裁判では三船サイドが「娘が父親に会いたがっていない」と主張し、面会条件の決め手となったとされるが、離婚事情に詳しい上野晃弁護士はこう言う。

「『子供が会いたがっていない』という主張は、非常に判断が難しい。実際に虐待などがあって、子供が恐れているケースもあるが、片方の親がもう片方の親に子供を会わせたくないため、その“口実”に使う場合もある。幼い子供にとって、一緒に住んでいる親は“全て”です。その親の“顔色をうかがう”形で、子供が自分の意思とは違うことを話すこともある。そうなれば、子供は“深い傷”を負いながら成長することになるんです」

 9月には三船が財産分与を求めて、東京家裁に調停を申し立てたことが明らかになった。夫婦で築いた財産は、離婚時に真っ二つにするのが基本で、高橋もこの申し立てに異論を唱えるつもりはないだろう。モラハラ騒動もあったし、夫婦のヨリが戻るとは考えられない。ただし、夫婦の間で起こったことと、子供に関することは全く別の話だ。

「子供が別々に暮らす親と会いたがっているのに、一緒に住む親が会わせなければ、欧米では『児童虐待』となります。離婚成立後も一定期間が経てば、再び『面会交流の調停』を起こすことができる。娘さんのためにも、高橋さんには“会う義務”があると思います」(前出の上野弁護士)

 パパに会うことを許されない娘は、今夜もひっそりと枕を濡らしているかもしれない。