「君の名は。」興収150億円突破…「ポニョ」に次ぐ邦画歴代6位
ポニョ以来邦画歴代6位 東宝は17日、大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」(新海誠監督・脚本)の興行収入が150億円を超えたと発表した。邦画では宮崎駿監督のアニメ「崖の上のポニョ」以来8年ぶりで、歴代興収では「―ポニョ」に次いで6位となる。
同社によると、8月26日に公開され、今月16日までの52日間で興収約154億1000万円、観客動員数は1184万人を記録した。
公開時は301スクリーンで上映されていたが、現在は343スクリーンに増加。通常は日数の経過とともに数を減らし、数週間で打ち切ることも多い映画業界において異例のこと。同社はしばらく同規模での上映を続けたい意向で、公開期間も延長される見込みだ。また、現在89の国・地域で公開中。海外からの作品に対する問い合わせは依然増えているという。
高校生の男女2人が夢を通じて入れ替わり、奇妙な体験を繰り返すラブストーリー。同社関係者は「口コミで広がって社会現象になった」とヒットの要因を指摘。さらに「映像と、劇中の全ての音楽を担当したRADWIMPSの魅力。男女が入れ替わる際の神木隆之介、上白石萌音の声優としての面白さなど見どころが多数ある。リピーターが多いことも特徴」とした。
100億円突破は公開から28日間で達成し、日本歴代3位の254・8億円を記録した「アナと雪の女王」の37日間を上回るペースだった。東宝の古澤佳寛エグゼクティブプロデューサー(38)は「新海監督の前作『言の葉の庭』(13年)の1・5億円は超えようとチームで目指してきましたが、まさかここまでの数字になるとは」と目標値の100倍超えに驚きの声。新たな目標に200億円を挙げ、「年明けも上映されていないと難しい数字ですが、届いてほしい。宮崎駿監督の作品に肩を並べるというだけで恐れ多いです」と語った。
◆あらすじ 1000年ぶりの彗星(すいせい)の来訪を1か月後に控えた日本。東京で暮らす高校生・瀧(たき=声・神木隆之介)と山奥の田舎町に住む女子高校生・三葉(みつは=上白石萌音)は、夢の中で入れ替わっていることに気付く。相手の人生を楽しみ、何とか乗り切る2人。瀧は三葉に会いに行こうと決心するが、そこには意外な真実が待ち受けていた。