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[ニューヨーク 14日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円やユーロで上昇。週間の上昇としては約7カ月ぶりの高さとなった。朝方発表された9月の米小売売上高と卸売物価指数(PPI)が堅調な内容となったことで12月の米利上げ観測を支え、ドル買いにつながった。
午後に入り、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が経済危機による損失の修復を図るには「高圧経済」政策が唯一の方策となり得るとの見解を示したことを受け、ドルは対円で一時上げ幅を縮小する場面もあった。
ただ、イエレン議長の発言は12月の米利上げ観測を変更させるような内容ではなかったと、アナリストは指摘した。ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「イエレン議長が示した前回の金融危機に関する懸念は、FRBがこれまで利上げに消極的となってきた背景を浮き彫りにした」と語った。
主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.4%上昇の97.935。週足では1.4%、10月に入ってからは2.5%上昇している。
9月の米小売売上高は前月比0.6%増と、前月からプラスに転じ、ドルへの追い風となった。9月のPPIも前年同月比0.7%上昇し、2014年12月以来最も大きな伸びとなった。
ドル/円JPY=は0.3%高の104.03円。週間では1.2%上昇した。
ユーロ/ドルEUR=は0.6%安の1.0992ドル。一時、少なくとも7月終盤以来の安値となる1.0980ドルをつけた。週間では1.6%低下し、2月終盤以来の大幅な下げとなった。
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