2016年10月12日、貴州都市報によると、中国貴州省貴陽市にオープンした飲食店が「支払いはお客様の判断で」と銘打った開店イベントを行ったところ、1週間で10万元(約150万円)の赤字となった。ただ、市民の間からは同情ではなく、冷ややかな声が聞こえている。
食事や音楽、絵画などが楽しめるこの店は同省出身の3人(開店当時)が経営しており、オープニング期間の宣伝として「何を食べてもOK。代金としてどれだけ払うかはお客様の判断で」という販促イベントを行うことを決めた。宣伝効果は絶大で店には連日多くの客が訪れたが、800元(約1万2000円)相当の料理を食べた客が支払った額が50元(約750円)、中には1元(約15円)だけ置いていく客もいるなど、店側が当初抱いていた「理にかなった額を支払ってくれるはず」という考えは打ち砕かれた。この結果に経営者の1人は「味やサービスが悪いというのであれば納得もするが…」と苦笑いし、「せめて原価分だけでも払ってほしかった」ともらす。
一方、この状況を知った地元市民からは「店のでっちあげではないか」「イベントの対象は招待客なのでは」などといった声も。経営者はこの指摘を否定した上で「イベントが終われば安さ目当ての客は来なくなるだろう」とコメントしており、この言葉通り、9日は午後4時の段階で客足はゼロという状況だった。(翻訳・編集/野谷)