無事に帰国しまして、今日は講演のために札幌におります。
アンナプルナのベースキャンプからカトマンズまでヘリで飛び、そのまま香港経由の便で帰国しました。
本来の帰国予定は1週間前でしたが、予備日を全て使い果たし、ギリギリまで好天気のアタックを待ちましたが、最後の最後まで条件の整った好天の周期はありませんでした。
一つ反省点は、好天にならない時はならず、天に人は勝ることは無い。
それを分かっていながら、焦りと執着をして余裕を無くしてしまったことは本当に反省でした。
どうしようもない時だからこそ、「笑って明るく元気」に次に向かえる精神力を持たなくてはいけないと。
南壁の登頂者を調べると、最近は「秋」に挑戦しています。
アンナプルナ南壁の秋は風は強くても好天気の周期が多いようです。
2010年の春にアンナプルナ北側に挑戦した時に好天があったので、そのイメージを南壁に持ち込んでしまいました。。
近くのロッジ(宿)のおじさんが「今年は晴れないのよ~」と冷やかしに来ていましたが、また2年以内に戻ってきたいと思います。
ただ今回の遠征は決して無駄ではなく、3ヶ月後に控えている秋季エベレスト(中国側)に向けた目標の一つであった「リズム」と呼ぶ、高所に対する順応のスピード・耐久性を上げるトレーニングとしては効果をかなり発揮しました。
昔ならもう少し順応で苦しんだり脈や呼吸数が上がるのですが、安定して登り、またバランスも良かったです。
8000m以上の世界では酸素濃度が3分の1になりますが、さらに自信をもっていけると思いました。
日本は酸素が濃くて本当に幸せです。
まだ登山は続いています。
冒険の共有を行うための資金という地上の山登り、そして3ヶ月後に控えた念願の中国側による秋季エベレスト。
いいことも悪いことも全てに笑って明るく元気に向かって行きたいと思います。
※写真はベースキャンプに下りてきた栗城です。