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 鳥取県の境漁港(同県境港市)に水揚げされたベニズワイガニの中から、雌雄の特徴を持った1匹が見つかり、県水産試験場(同市竹内団地)に持ち込まれた。雄雌を見分ける時の指標となる腹部の「ふんどし」が真ん中を境に雄の特徴の三角形、雌の半円形に分かれている。県外で発見例はあるといい、試験場は保存展示する方針。

 試験場によると、市内の水産会社が13日朝、「珍しいカニがあった」と持ち込んだ。体長約50センチで、甲羅の幅は約11センチ、重さは約460グラム。腹側から見て左が雄、右が雌。爪や脚の大きさなど外形の違いははっきりし、甲羅の中に精巣と卵巣があった。日本海で操業中のカニかご漁船が水揚げした中の1匹という。

 試験場の清家裕・海洋資源室長(45)は「大量に水揚げされた中から、よく見つけることができた。貴重な個体として、今後の研究に生かしたい」と話した。(杉山匡史)