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2016年10月17日 08時42分 UPDATE

「遺書メールに誰を入れるか考えていた」 過労自殺の電通社員「苦悶の叫び」 壮絶「鬼十則」が背景か (1/4)

電通に勤めていた高橋まつりさんが、過労を苦に自殺したことが波紋を広げている。高橋さんは直前の2カ月、友人や母親らに、「過労」をうかがわせる50通以上のメッセージを発信していた。

[産経新聞]
産経新聞

 広告大手代理店「電通」に勤めていた高橋まつりさん=当時(24)=が、過労を苦に自殺したことが波紋を広げている。高橋さんは直前の2カ月、友人や母親らに、LINEやツイッターなどで「過労」をうかがわせる50通以上のメッセージを発信していた。「本気で死んでしまいたい」。そこには、もだえるような苦しみがつづられている。電通は以前にも入社2年目の男性社員を過労自殺で失った。悲劇はなぜ繰り返されてしまったのか−(メッセージは原文のまま)。

画像 高橋まつりさんの遺影と母親の幸美さん=7日、東京・霞が関(天野健作撮影)

「遺書メールに誰を入れるか考えていた」

 「休日返上で作った資料をボロくそに言われた もう体も心もズタズタだ」(10月13日)

 「眠りたい以外の感情を失った」(10月14日)

 東京大学文学部を卒業し、平成27年4月に電通に入社した高橋さんは同年10月、インターネットの広告部門を担当していた。半年間の試用期間を終えて本採用となったばかりで、人数不足と業務の増加に苦しんでいた。

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 「生きているために働いているのか、働くために生きているのか分からなくなってからが人生」(11月3日)

 「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」(11月5日)

 「毎日次の日が来るのが怖くてねられない」(11月10日)

 「道歩いている時に死ぬのにてきしてそうな歩道橋を探しがちになっているのに気づいて今こういう形になってます……」(11月12日)

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