BRICS会議 中国とインドが原子力分野で対立
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中国やロシア、それにインドなど新興5か国で作るBRICSの首脳会議がインドで始まりましたが、中国とインドの間では原子力分野をめぐる対立が改めて浮き彫りとなりました。
BRICSの首脳会議は、15日から2日間の日程で、インド南部の都市ゴアで始まり、ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席など新興5か国の首脳が顔を合せました。
15日は2国間の会談が相次いで行われ、このうち、インドのモディ首相は中国の習主席と会談して、アメリカや日本が目指している核技術の輸出規制を取り決めるNSG=原子力供給国グループへのインドの加盟について協議しました。しかしインドの加盟について中国の反対の立場は変わらず、改めて対立が浮き彫りとなりました。
一方、モディ首相とロシアのプーチン大統領との会談では、ロシアがインドに軍事技術を支援するため、最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」を提供することなどで合意しました。
BRICSのうち、インド以外の4か国は、経済の減速傾向が鮮明になっていて、15日は、バングラデシュやミャンマーなど周辺国の首脳も参加して、地域全体の経済協力についても協議する予定となっています。
15日は2国間の会談が相次いで行われ、このうち、インドのモディ首相は中国の習主席と会談して、アメリカや日本が目指している核技術の輸出規制を取り決めるNSG=原子力供給国グループへのインドの加盟について協議しました。しかしインドの加盟について中国の反対の立場は変わらず、改めて対立が浮き彫りとなりました。
一方、モディ首相とロシアのプーチン大統領との会談では、ロシアがインドに軍事技術を支援するため、最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」を提供することなどで合意しました。
BRICSのうち、インド以外の4か国は、経済の減速傾向が鮮明になっていて、15日は、バングラデシュやミャンマーなど周辺国の首脳も参加して、地域全体の経済協力についても協議する予定となっています。
プーチン大統領 インドと幅広い分野で協力強化
ロシアのプーチン大統領は、インドのモディ首相との首脳会談で、軍事技術を中心に幅広い分野での協力強化で合意したと強調しました。
今回の会談を受けて、ロシアは、インドに対して、最新の地対空ミサイルシステム「S400」を提供するのをはじめ、ヘリコプター200機を現地生産も行なって供給し、フリゲート艦4隻も建造するということです。
このほか、原子力発電所の増設や、石油や天然ガスなどのエネルギー分野でも協力を進め、国連の安全保障理事会の改革でもインドの常任理事国入りを支持するとしています。
ロシアはこれまでにもインド海軍に原子力潜水艦を貸与したり、ミサイルの共同開発などを進めてきましたが、ロシアがウクライナやシリアをめぐって欧米との対立を深める中で、ソビエト時代から良好な関係を維持するインドをつなぎとめる狙いがあると受け止められています。
今回の会談を受けて、ロシアは、インドに対して、最新の地対空ミサイルシステム「S400」を提供するのをはじめ、ヘリコプター200機を現地生産も行なって供給し、フリゲート艦4隻も建造するということです。
このほか、原子力発電所の増設や、石油や天然ガスなどのエネルギー分野でも協力を進め、国連の安全保障理事会の改革でもインドの常任理事国入りを支持するとしています。
ロシアはこれまでにもインド海軍に原子力潜水艦を貸与したり、ミサイルの共同開発などを進めてきましたが、ロシアがウクライナやシリアをめぐって欧米との対立を深める中で、ソビエト時代から良好な関係を維持するインドをつなぎとめる狙いがあると受け止められています。