【ニューヨーク國枝すみれ】オーストリアなどは13日、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議案を国連総会第1委員会(軍縮)に提出した。決議案への賛成国は多く、今月下旬以降に委員会で採択される見通しだが、今後、賛成する非核保有国と反発する核保有国との駆け引きが続きそうだ。
決議案は、核兵器禁止条約の交渉を来年3月27〜31日と6月15日〜7月7日の2回に分け、ニューヨークの国連本部で行う内容。国際機関や非政府組織(NGO)などが参加することも求めている。
一方、日本政府も13日、核兵器全廃を目指す決議案を提出した。
段階的な核軍縮を主張する日本の決議案は、核拡散防止条約(NPT)体制を強化し、核保有国と非核保有国とが「意味のある対話」を行うよう呼びかけ、協力を促すことを目的とする。さらに、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射をNPT体制への「挑戦」と位置づけ、核活動を検証可能かつ不可逆的な形で即時放棄するよう北朝鮮に強く要求している。