スト頻発にリコールが追い打ち、満身創痍の現代自動車

 現代自の営業利益は2012年に8兆4406億ウォン(現在のレートで約7770億円)を計上して以降、毎年減少している。新興市場の需要不振などが響き、今年上半期の営業利益は前年同期比7%減となった。個別消費税の引き下げ措置が終了したことで、7-9月期の業績は過去最低を記録すると証券業界は予想している。

 こうしたことから、現代自と傘下の起亜自動車は今年も生産目標(813万台)の達成は困難とみられる。今年9月までの生産台数は約562万2000台(目標の69%)で、前年同期に比べ1.8%少ない。現代自は創業以来、初めて生産目標を前年より低く設定したが、これさえも達成が厳しくなっているのだ。

■リコール問題に欠陥調査、危機の「品質経営」

 国内外で相次いで提起されているリコール(回収・無償修理)問題も負担になっている。政府は先ごろ、現代自がエアバッグの欠陥を把握していながら、定められた期間内にリコール計画を届け出なかったとして、同社を検察に告発した。現代自は、届け出が遅れたのは「当時の担当者のミスだった」と主張したが、「リコール隠し」疑惑も出ている。

 また、韓国国土交通部(省に相当)はこのほど、米国でリコールを実施中の同社製「YFソナタ」などに搭載された「シータ2エンジン」について、欠陥の有無を調べる調査に着手した。米国では同エンジンの欠陥問題で集団訴訟が起こされ、現代自は約88万台について無償のエンジン点検と修理、保証期間の延長などに応じることで原告側と和解した。業界では「車は丈夫で故障しないように作るのが最重要」という鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ会長の「品質経営」が揺らいでいるのでは、との指摘も出ている。

 悪材料が重なり、株価も落ち込んでいる。現代自の時価総額は一時、サムスン電子と並ぶ「ツートップ」だったが、11日の終値基準で29兆6000億ウォン(約2兆7200億円)と4位に沈んでいる。

 専門家らは、現代自がこれらの悪材料を放置すれば本当に深刻な問題が発生しかねないと指摘する。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「全世界の産業界は電気自動車(EV)や自動運転車など『第4次産業革命』の戦場に変化している自動車業界を最も注目しているが、韓国代表自動車メーカーの現代自はさまざまな悪材料に足を引っ張られ、これといったビジョンさえも示せずにおり、残念だ」と語った。

辛殷珍(シン・ウンジン)記者
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