【ソフトバンク】意地の3発!工藤監督、会心「思い切りがよくなった」

2016年10月16日6時0分  スポーツ報知
  • 6回、中越えソロを放った松田は、ベンチ前で応援席に向かって雄たけびを上げる

 ◆日本通運 クライマックスシリーズ パ最終S第4戦 日本ハム2―5ソフトバンク(15日・札幌ドーム)

 パ・リーグの最終S第4戦は、ソフトバンクが土俵際で踏みとどまった。2回に長谷川のソロで先制し、4回には今宮が2ラン、6回に松田がソロと、プレーオフ、CSではチーム12年ぶりの1試合3本塁打で、日本ハムを撃破した。対戦成績はソフトバンクの2勝3敗(日本ハムの1勝のアドバンテージ含む)となり、日本ハムは16日の第5戦に勝つか引き分けると、日本シリーズ進出が決まる。

 追いつめられたタカが、5得点のうち4点を3本塁打でもぎ取り快勝した。季節外れの花火大会に、工藤監督は「みんな積極的にいってくれた。ウチのいいところが出た試合。割り切った、というわけではないと思うけど、思い切りがよくなった」と声を弾ませた。

 先制パンチを食らわせたのは長谷川だ。2回1死。今季3勝を献上し、防御率1・86に抑えられていた高梨の142キロを打ち砕き、先制ソロをバックスクリーン左へ運んだ。14年オフに手術した右足首は不安を抱えたままで、連戦になると患部だけでなく左足などにも張りが出る。王手をかけられた14日の第3戦はその影響でスタメンから外れた。「昨日の負けは、僕にも責任がある。今日はチームを勝たせる打撃をしようと思っていた」。思いをバットに込めた。

 2点リードの4回には、2死一塁で今宮が「勝手に体が回った感じ。本当に、体が反応した打撃だった」と内角低めの難しい直球を左翼席へ運ぶ2ラン。6回には先頭の松田が、白村から右中間席へ放り込んだ。チームのプレーオフ、CSの1試合3発はダイエー時代の04年10月6日、西武とのプレーオフ第2S第1戦(福岡D)で城島、井口、松中、ズレータが4発を放って以来、12年ぶりの衝撃だった。

 今季は114本塁打と、昨季の141本から大幅に減少。逆に被本塁打126本はリーグワーストに沈んだ。この最終Sでも第1戦に中田、2、3戦目はレアードに一発を食らっていたが、「一打で大きく流れが変わるのが本塁打」と今宮。この1年間泣かされた本塁打が、窮地のチームを救った。

 日本ハムに王手をかけられた現状に変わりはない。「変化球が来たらごめんなさい、くらいでいってくれればいい。悔いのないように明日も戦う」と工藤監督。選手会長の長谷川も「勝つということより、みんなの意地だけ」と力を込めた。2年連続日本一に輝いた誇りと底力を、残り2戦にぶつける。(福谷 佑介)

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