目次
1 / 三枝 匡氏が説くプロダクトのサイクル
『創って(開発)、作って(生産)、売る』*1
という三枝サイクルをご存知だろうか。有名な経営ケーススタディである『V字回復の経営』で繰り返し説かれるグロースサイクルである(ちなみに本Blogで紹介した記事がこちら)。
この一節は、対象がコモデティ製品を想定して書かれている本であるため、Web系のプロダクトであれば
『創って(開発)、グロースして(生産)、売る』
のほうがしっくりくるだろう。
2 / プロダクト鬼十則
さて、この三枝サイクルを最速で回すにあたり、肝に銘じておきたい10の教訓『プロダクト鬼十則』を作成した。
- 良いプロダクトはチームで創るものであり、あなた一人で創るものではない。ましてやユーザーが与えてくれるものでもない。
- Feature(機能追加)とはユーザーに対し先手を仕掛けることで、模倣や受け身でやるものではない。
- 大きな課題に取組め! KPI固執は己を小さくする。
- 難しいissueを狙え! そして成し遂げるところに進歩がある。
- issueに取組んだら放すな! 殺されても放すな! 議論はissueが始まる前に..
- チームを引きずり回せ! プロダクトを前に進めるのはあなただ。
- 計画より指針を持て! 指針があれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望とトラフィックが生まれる。
- 自信を持て! 自信が無いから君の仕様には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
- リソースは常に80%回転、20%の隙がなければ「新しいプロダクト」は生まれぬ!! 『創造』とはそのようなものだ。
- Pull Requestを怖れるな! レビューは進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。
プロダクトを創り、育て、世に問うという”創作活動”に関与されている皆様につきましては、何かを見失いそうになった時の指針としてデスクの角に張っておくと良いかもしれない。ちなみにあの『電通鬼十則』のオマージュであることは言うに及ばない。
3 / 電通鬼十則(オリジナル)
オマージュ元となった電通鬼十則の本文はこちら。
- 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。
- 仕事とは先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
- 大きな仕事と取組め! 小さな仕事は己を小さくする。
- 難しい仕事を狙え! そして成し遂げるところに進歩がある。
- 取組んだら放すな! 殺されても放すな! 目的を完遂するまでは...
- 周囲を引きずり回せ! 引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地の開きができる。
- 計画を持て! 長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
- 自信を持て! 自信が無いから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚みすらがない。
- 頭は常に全回転、八方に気を配って、一部の隙もあってはならぬ!! サービスとはそのようなものだ。
- 摩擦を怖れるな! 摩擦は進歩の母、積極の肥料だ。でないと君は卑屈未練になる。
真の広告マンとしてあるべき姿を込めた鬼十則。仕事の性質からトッププレイヤーとしてある程度のスタンドプレーを許容する内容に見えないこともないが、仕事の本質をついた教訓に思える。
ちなみに僕が好きなのは1と5です。