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空洞ある豊洲市場 安全か検証

10月15日 18時55分

空洞ある豊洲市場 安全か検証

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豊洲市場をめぐる問題を受け8年ぶりに設置された有識者による「専門家会議」の初会合が15日に開かれ、盛り土がなく、地下に空洞があることが明らかになった現状のままで市場の安全性が確保できるか検証を始めました。

豊洲市場の土壌汚染が問題になったことを受けて設置された「専門家会議」は8年前の平成20年に市場の敷地全体に盛り土を行うよう東京都に提言しました。
しかし、都がこの提言に反して建物の地下に盛り土を行わず空洞を設けたことが明らかになったため、「市場の安全性確保の前提が崩れた」として先月、改めて設置されました。
15日の初会合は築地市場内にある講堂で5時間にわたって開かれ、およそ100人の市場関係者も傍聴しました。
まず、前回と同じく座長を務める放送大学和歌山学習センターの平田健正所長が「どうすれば安全安心な市場にできるかが最大の使命だ。事実を確認することが重要で、責任追及の場ではない」と述べました。
また、トップの市場長の更迭に伴い15日付けで新たに就任した村松明典市場長は「都政全体への信頼を著しく損ねたことをお詫び申し上げる。専門的な見地から検証していただき、信頼回復に取り組む」と述べました。
そして、会議では盛り土が行われていない豊洲市場の現在の状況を都側が説明したうえで、今後、建物の地下の空洞にある水や大気の安全性について詳しい分析を進めることなどを確認しました。
一方、市場関係者の声を聞く機会も設けられ、「前回の専門家会議の提言に基づいて対応していればこんなことにはならなかった」という不満や盛り土をやり直すよう求める意見が出され、都への批判が集中しました。
これに対し、平田座長は「今の市場の構造では盛り土を行うことは難しい。地下の空洞の状況を正確に把握し、どう対策をとるのかが一番大きな課題だ」と答え、あくまで現状のままで市場の安全性が確保できるか、検証すべきだという考えを示しました。

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