2016年10月15日00時00分
■特派員リポート 田村剛(サンパウロ支局長)
南米コロンビアで今年9月、政府軍と半世紀の内戦を続けてきた左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)の野営地を、唯一の日本メディアとして訪れた。長い戦いに終止符を打つ政府との和平合意を前に、FARCが内部の取材をメディアに認めたためだ。
キューバ革命をきっかけにFARCが結成されたのは1964年。以降、農村部を拠点として政府軍との間で泥沼の戦いを続け、テロや脅迫、誘拐を繰り返して市民を恐れさせてきた。最盛期には戦闘員2万人を擁し、国土の3分の1を支配したこともある。2000年代以降は政府の掃討作戦で弱体化したが、現在も7千人弱の勢力を保つ。
これまで立ち入りが厳しく制限されてきたFARCの支配地域で、自由な取材が認められたのは異例のことだ。戦闘員は何を考え、どんな生活をしているのか。6日間にわたって生活を共にしながら、私が垣間見たゲリラの日常の姿を報告したい。
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朝日新聞国際報道部