【今だから明かす あの映画のウラ舞台】アニメ編(中) 「太陽の王子」製作で労使大闘争に 高畑勲、宮崎駿の退職は本当に残念だった (2/2ページ)

2016.06.10

旧東映動画のメンバーだった宮崎駿監督
旧東映動画のメンバーだった宮崎駿監督【拡大】

  • <p>「太陽の王子 ホルスの大冒険」(DVD発売中、5000円+税、発売元:東映ビデオ 販売元:東映)</p>
  • <p>長年キャラクターとして愛されてきたペロ</p>

 福永は、足繁く本社から東京撮影所(練馬)近くの動画スタジオに通い、もくもくと仕事に打ち込む高畑たちの姿を見ていた。だからこそ、アニメーターの汗の結晶であった、撮影済みのセル画をプロモーション用にもらい受け、デパートやスーパーでの展示や配布に活用した。

 「今、あのセル画があれば相当なお宝でしょうね。ただ、公開後、労使紛争が原因で2人が退職したのは本当に残念だった」

 翌年3月に公開された「長靴をはいた猫」は、シャルル・ペローの名作童話を井上ひさしらの脚本でアニメ化。

 声優には人気グループ、パラダイス・キングの石川進、「おはよう子供ショー」(日本テレビ系)でロバくんを演じていた愛川欽也、俳優の小池朝雄ら異色の顔ぶれが起用された。このアニメは福永にとって“特別な作品”となった。

 「実は、私が新婚旅行から戻った日の深夜にアフレコが行われた。私が陣中見舞いに顔を出すと皆で祝ってくれて、それがきっかけでプロモーションでも、とても協力してもらえた」

 興行的にも成功し、主人公ペロのキャラクターは人気者となり、後年、東映動画のシンボルマークとなった。

 ■福永邦昭(ふくなが・くにあき) 1940年3月17日、東京都生まれ、76歳。63(昭和38)年、東映に入社。洋画宣伝室や宣伝プロデューサー、宣伝部長、東映ビデオ取締役を経て、2002年で定年退職。一昨年、「日本元気シニア総研」に参加し、研究委員、シニアビジネスアドバイザーの資格を取得。

 

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