★スター編(中)
今年10年ぶりに復活した「あぶない刑事」シリーズの最新作「さらばあぶない刑事」を、劇場で見た元宣伝マン、福永邦昭は大笑いしながら、喝采を送った。
内容は、おなじみのタカとユージが数日後に定年を迎えるという設定だが、舘ひろし(66)と柴田恭兵(64)の名コンビはシニアになっても相変わらず軽快だったからだ。
舘との初顔合わせは36年前、1980年公開『薔薇の標的』(村川透監督)だった。舘の売り出しをめぐって、福永は写真家、長濱治にアドバイスを求めた。
実は、舘は77年に矢沢永吉の親衛隊グループからデビューしたロックバンド、クールスを解散した直後、長濱と2人で渡米し、世界的に名を轟かせていたバイク愛好家集団「ヘルズ・エンジェルス」と遭遇していた。
そのとき長濱は“舘ひろし、男一人の旅立ち”をイメージし、シャッターを切っていたのだ。
その写真から、福永はひらめいた。『薔薇の標的』のコンセプトであるバイク+車+ガンアクションを強調し、長濱のニューヨークでのスチールを多用した異例の劇場予告編を製作したのだ。ポスター写真も長濱に同じイメージで依頼した。
数年後にスタートした『あぶ刑事』シリーズのタカ役でもみせた、男臭く、キザでダンディー、そしてセクシーというイメージはここから始まっている。