HOME> ニュース> こんなイヤホン見たことない! 金属3Dプリンターが実現した 定価45万円の超高級イヤホン登場
2016年10月14日/Stereo Sound ONLINE 編集部・辻潔
エスネクスト(S'NEXT)株式会社が展開するイヤホンブランド、ファイナル(final)のLAB(laboratory)シリーズ第2弾「LAB II」が世界200台限定で10月22日に発売される。価格は¥453,600(税込)。
LABシリーズは、「今までに無いものを作る」をモットーにし、斬新な製品づくりをコンセプトにおいた製品群で、今回の「LAB II」は、3Dプリンターでなければできない特殊なシェイプでデザインされたイヤホンだという。このユニークな形状により、「今までに無い広大な音場を実現し、誰もが驚く別次元の音楽体験を可能にした」と標榜している。
ご覧の通り、本機はオリジナリティに溢れた造形が大きな特徴のイヤホン。このシェイプは金属3Dプリンター造形で高い技術とノウハウを備えた、株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズとのコラボレートにより実現。3Dプリンターは、30ミクロンの金属粉末にレーザーを照射、それを溶解して造形、その上に金属粉末を高精度で被せる、という工程を長時間繰り返して作り上げていく。そのため、造形中の熱変形をあらかじめ考慮した形状で製造しなければならず、その難易度が高いため、世界限定で200台のみの発売になったという。
3Dプリンターによる筐体はチタン素材が用いられており、表面仕上げは「世界最高レベルの平滑度を実現した」ほどのスムーズな状態に加工されている。この処理には3Dプリンター造形後にある化学処理を施して実現。化学メーカーとの共同試作の繰り返しで実現したそうだ。この筐体では、高域特性を改善するメカニカルイコライザーを一体化させたことも特徴(この部分の加工に前述の株式会社NTTデータエンジニアリングシステムズとの共同作業が活かされたという)。
さらに、本機ではφ15mmの新開発ダイナミックドライバーを開放型で搭載している。大型ダイナミックドライバーを開放型で使用した場合に高域が伸びにくいという課題に対しては、メカニカルイコライザーを3Dプリンターで筐体と一体化して造形することで克服。加えて、「前面の音導管が振動板干渉を防ぐことで、低域特性も改善」(発表資料より)できたとしている。インピーダンスは22Ω、出力音圧レベル(感度)は110dB/mW。
外観は、筐体外側に施されたメッシュ形状が目を引くが、これは、耳道と筐体間に「あえて」わずかな隙間を生じさせる設計であり、その結果「閉塞感の無い自然な音場を実現」したという。
本体とケーブルはMMCX端子を使ったデタッチャブル式となり、ケーブルはシルバーコートOFC(無酸素銅)仕様を採用。美しい筐体を万全に保管するために、真鍮製の豪華なキャリーケースが同梱されている。
S'NEXT 株式会社
E-Mail:contact@final-audio-design.com
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