韓国、近くＴＰＰ参加決定…担当閣僚が表明

　韓国の周亨煥（チュヒョンファン）産業通商資源相は１０日、ソウル市を訪問した経団連の榊原定征（さだゆき）会長と会談し、韓国が参加を検討してきた環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）について「近く公式に参加を決定する予定」との考えを明らかにした。

　韓国の担当閣僚が参加決定の方針を表明したのは初めて。

　経団連によると、日本側がＴＰＰに早期に参加するよう求めたのに対し、周氏は「近く公式に参加を決定する予定なので、その際は日本の経済界や政府の協力をお願いしたい」と述べた。韓国は２０１３年にＴＰＰ交渉へ参加する意向を表明し、各国と事前協議を進めてきた。

　また、榊原会長は同日、朴槿恵（パククネ）大統領と会談し、日韓の貿易拡大に向けて日中韓自由貿易協定（ＦＴＡ）などの早期締結を求めた。朴大統領は「様々な分野で貿易規模を拡大する企業活動を望みたい」と前向きな意向を示した。（ソウル　山下福太郎）