http://www.asahi.com/articles/ASJBG0GH7JBFPTIL02C.html
地味でややこしい制度だからありがたみがわからないってのはあるけど、人の死に関わるだけにそれなりに大切で、理想的には拡充した方が良い制度でも、今の日本ではこうなるよねというニュースだなと。
まあ、自分も聞いた話だけど。
東京の23区では多摩地域に比べて明らかに熱中症による死者が多い。なぜか。
まあ、多摩は山だから23区内より涼しいんじゃないかと思うかもしれないけど、これが監察医制度のあるなしの違いらしい。
・23区
家で老人が死んでる→警察が来て事件性があるか調査→なさそう→とりあえず監察医のところへ持って行く→解剖して死因を調べる→熱中症
・多摩
家で老人が死んでる→警察が来て事件性があるか調査→なさそう→近所のお医者さんをよんで死亡診断書を書いてもらう→心不全
ほかにも、日本では俗にいうエコノミー症候群による死者は少ないとされてきたけど、しっかり解剖して死因を調べたら結構多かったという面白エピソードもあるらしい。
統計は統治の道具といわれるけど、実はしっかりした死亡統計を出せるだけの制度は整ってないのが日本の現状。
例えば、瞬間湯沸かしの欠陥の話。
だけど問題にならなかった。
死んだのが1人ずつだったから。
北海道にも監察医制度がないから基本は警察の判断で解剖になる。
部屋で1人死んでる、事件性はなさそうだ、心不全だな、というコース。
遺族が不審に思っても、元気そうに見えてもいきなり亡くなる人は多いですからご愁傷さまです、で終了。
それが、一度に2人死んだのでさすがに警察も不審に思って解剖したら一酸化炭素中毒だったわけ。
事故死と病死では保険金や補償なんかも違うのに、遺体はすでに荼毘に付されて泣き寝入り。
行政解剖は何種類かあってお金の出方が違ったりするけど、基本都道府県の財政事情に左右される。
23区で死ねば、きちんと死因を究明してもらえるよと。これも地域格差の話かな。
追記
警察もプロだから、虐待とかで明らかに外傷があれば司法解剖に回されるよ。