ディランさん 受賞決定後初ライブで文学賞を語らず

ディランさん 受賞決定後初ライブで文学賞を語らず
ことしのノーベル文学賞の受賞者に選ばれたアメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランさんが、受賞決定後、初めてとなるライブをアメリカ・ラスベガスで行い、多くのファンが訪れましたが、会場では本人からのコメントは一切ありませんでした。
アメリカの歌の伝統に新たな詩的表現を生み出したとして、ことしのノーベル文学賞の受賞者に選ばれたボブ・ディランさんは、今も年間100回ほどライブを行っています。

アメリカ・ラスベガスにあるホテルの会場では、現地時間の13日午後8時(日本時間の14日正午)から受賞決定後、初めてとなるライブが行われました。今回のライブで、ディランさんはおよそ3000人の観客を前に1時間40分にわたって代表作「風に吹かれて」や「廃墟の街」など10曲余りを歌ったということです。
しかし、複数の観客によりますと、ディランさんは、ライブでは歌うだけで、ノーベル文学賞の受賞決定についてのコメントは一切なく、あいさつや曲と曲の間の雑談さえなかったということです。
ボブ・ディランさんがライブでノーベル文学賞受賞の決定に一切、言及しなかったことについて、観客からはさまざまな反応がありました。
西部アリゾナ州から来た60代の男性は「彼はノーベル賞については一切触れなかった。歌を歌う以外にも何か言ってほしかった」と残念そうな様子でした。
中西部ウィスコンシン州から来た30代の男性は「観客にはまったく話しかけなかった。ほんとうに歌しか歌わなかった」と話していました。
一方、地元の40代の女性はディランさんが言及しなかったことについて、「彼は謙虚な人のようだった」と好意的に受け取っていました。