心の安定のために現実逃避
こんにちは、秋吉妙香です。
おかげ様で今週はたくさんの人に記事を読んでいただき、
ようやくブロガーとして一人前になったと感じました。
本音で勝負することは大切ですね。
また銀河英雄伝説は第1期が終了して、ひとつの区切りがつきましたので、
改めてこの作品との出会いについて語りたいと思います。
私があのアニメに出会った一昨年は、
心身ともに最悪の状態で何をやっても楽しくなかったんです。
就職活動は全敗、体調のほうでは胆石発作の痛みに苦しんでいました。
一応ネットの世界にいましたが、はてなではないところでしたし、
私の創作物(歴史改変SF)を読んだ方とトラブルになっていたので、
ブログを書くことが怖いと思っていたんですよ。
もともと私はリアルで恵まれていない人なので、
何か嫌なことがあると現実逃避に走るんですが、
幼い頃は「横山三国志」であり、20代に入ってからは「コーエーの歴史ゲーム」でした。
どれも私に精神的安定をもたらしてくれたんですが、
ともに楽しみを共有するという仲間には出会えず、
ただひとりぼっちでその世界に閉じこもるという感じだったんですね。
こじらせ歴史女子になる
少し話がさかのぼります。
いまから11年前、わが家は経済的にひどい苦境に立たされ、
私がフルタイムの派遣で働いても、貯金がまったくできない状況でした。
原因は2人の子供に高い学費がかかったことと、
主人が給与の低い会社に転職したにもかかわらず、
生活水準を下げずに暮らしていたためです。
その結果、信じられないほどの借金をかかえてしまい、
家族はみなピリピリして、喧嘩は毎日のように続きました。
これでもかというくらいに心がズタズタにされてしまったんです。
どうにもならなくなった私は、大好きなゲームの中に救いを求めたんですが、
当時好きだった賈充(かじゅう)というキャラの女性関係を知って、
深く傷ついてしまったんですよ。
ちなみに、賈充というのは三国志末期にいた武将です。
司馬氏が魏から政権を奪取するためにいろいろと暗躍しました。
彼は主君のために、汚れ仕事(魏の皇帝を暗殺)にも手を染めています。
はっきりいえばすごい悪人なんですが、
たまたま「三国志10」をプレイしていた時に、
彼との結婚イベントが起きてしまい、それがキッカケで惚れてしまいました。
でも、歴史人物には上杉謙信のような例外がない限り、
史実の奥さんがちゃんといるんですよ。
賈充の最愛の女性は、最初の妻の李婉(りえん)という人なんですが、
彼女は「匂い立つような気品があって賢い」女性だったそうです。
当時の女性としては異例で、「女訓」という論文も書いていたんですよ。
私も知識に関しては少々自信がありますが、
貧しい家で生まれ育ったため、気品というものはほとんどありません。
そもそも知識というのは付け焼刃でどうにかなる時もありますが、
気品だけは生まれついた環境によって決まるので、
真似しようと思ってもできるものではないんです。
たかだがゲームに出てきた歴史人物を本気で好きになり、
その奥さんに激しく嫉妬してしまうとは、私も相当に愚かな女ですよね。
だけどその当時はまさに、溺れる者は藁でも掴むという状態だったんですよ。
こういうのを「こじらせ歴史女子」というらしいんですが、
人間は時に「奇妙な熱病のような恋」に取り付かれることがあるんです。
感想を書くキッカケはヤンの名言
賈充の一件でしばらく「三国志10」がプレイできなくなった私は、
【何かほかに夢中になれるものはないだろうか】と考えました。
姉や友達は「普通の主婦はそんな趣味を持ってないよ」と言いましたが、
団塊の世代で気難しい主人と上手くやってゆくためには、
どうしてもストレス解消になるツールが必要なんですよ。
主人は見た目も悪くなく、頭も相当に良いんですが、
些細なことで文句を言いますし、激昂しやすい人でもあるので、
つねにそばにいる私は神経をすり減らすことが多いんです。
人間は苦労しなければならない時もありますが、
どこかに逃げ道を用意しておかないと、
最悪の場合、自分自身を破滅に追い込んでしまいます。
「逃げる」というのは、必ずしも間違いではないんですよね。
私にとって「現実逃避」できたアイテムがあったおかげで、
いまこうして無事でいられるんではないかと思いますね。
だから夢中になれる存在を探しました。
そして、できることなら自分ひとりではなく、
多くの人と楽しみを共有できるものがいいと思いました。
紆余曲折あってようやく出会ったんですが、
この作品にはSF・歴史・名言と私の好きな要素がすべて入っています。
まだ先の話のも入っていますが、お気に入りの名言を紹介しますね。
【他人がこんなことをしたら、バカに違いないと思うだろう。
だけど、私は結局こんな生き方しかできないんだ】
【誰の人生でもない。お前の人生だ。まず自分自身のために生きることを考えるんだ】
【言わなくて後悔するよりは、言って後悔するほうがいい】
【ペンは何百年も前の独裁者や何千年の昔の暴君を告発することができる。
剣を携えても歴史の流れを遡行することはできないが、ペンならそれができるんだ】
これ、すごくいいと思いましたよ。
とくに【他人がこんなことをしたら、バカに違いないと思うだろう。
だけど、私は結局こんな生き方しかできないんだ】というセリフが大好きです。
私がブログで銀河英雄伝説の感想を書こうと思ったのは、
ヤンのこの言葉を聞いて、こういう自分でもいいと安心できたからなんですよ。
もちろん、他の人物にも素敵な名言はたくさんあるんですが。
それにひとりでOVAを鑑賞するだけでは、
わかりあえる仲間がいなくてつまらないと思ったんですよ。
ブログで感想を書けば銀河英雄伝説を知らない人も、
何らかの形で興味を持ってくれますし、
ファンの人なら情報交換したりもできますよね。
そうすることによって楽しみはどんどん広がり、
リアルで嫌なことがあっても乗り越えられると思いました。
妙香のまとめ
「運命の出会い」というと男女の恋愛のようですが、
自分の価値観や人生観を変えてしまうものは、
すべてそうなんじゃないかと感じるんですよね。
音楽・野球・料理・語学・絵画など、
人によって「天啓」をもたらすものは違います。
「天啓」なんていうと大袈裟ですし、なんだか宗教的な響きがありますが、
出会った時に心を揺さぶるような感動を覚えたり、
それがあると前向きになってがんばれるというものなんです。
私と銀河英雄伝説との出会いもそうだと思います。
この作品に触れるたびに「自分が何をすべきか」がわかりますし、
多くの人と知り合えるキッカケができました。
OVAの視聴のみで原作と漫画はまだなんですが、
これからも様々な形でこの作品には関わって行きたいですね。
※参考サイト