(はな)
幼い頃から婿を取って坂東家を継ぐと思われていた姉のゆりがお嫁に行ってしまいました。
残されたすみれは…
(すみれ)婿…。
その人と結婚します。
(五十八)ええんか?体の弱かったお母様も一生懸命働いてお父様を支えてその頑張りがこの家の土台やと…。
お父様とお母様が築いてきたこの家を絶やしたくないんです。
実はな…彼なんや。
(紀夫)潔君の事思ってたんやないですか?子どもの頃の話だと思ってたけど…。
お姉さんの結婚相手やのに…。
その相手は幼なじみの紀夫君でした
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「たとえば100万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」
(ゆり)えっ?紀夫さんなの?
(喜代)ええ。
あの子昔から何を考えてるのかよく分からん子やったわ。
そやけどすみれお嬢様はもうお受けになられてお話は進んでます。
ほんまに…。
女学校を卒業したすみれは紀夫君と結納を交わしました
(麻田)お幸せになって下さいね。
うんそうやね…。
どないしました?何ぞご心配な事でも?何かな…何を考えてるのか分からなくて。
思いを表に出すのが下手なだけの人もおります。
すみれお嬢様かてよう出さんかったけど心ん中では強いもん持ってましたやろ?大丈夫。
奥様が見守って下さってます。
すみれお嬢様のために嫁入り支度の靴作るんは奥様との約束でした。
すみれお嬢様はみんなの思いを持って幸せになられるんです。
私も精魂込めて作らせてもらいます。
ありがとう。
ゆりお嬢様の時は潔さんがすぐに出征でお披露目まで時間がのうてお手入れできへんかったんですけど…。
うわぁ…。
奥様の形見です。
お似合いになると思います。
回想すみれこのお母さんのドレスすみれも着てな。
回想すみれのウエディング姿が楽しみやわ。
(喜代)すみれお嬢様お支度できました。
(カメラマン)こちら後ろの方もうちょっと内側へお願いします。
あの…。
よろしくお願いします。
堪忍して下さい。
あの時はつい…言い過ぎました。
き…き…き…きれいです。
(カメラマン)では皆さんこちらご覧下さい。
はいでは撮ります。
(君枝)旦那さん真面目そうな方やね。
うん…。
まあ真面目やろうとは思う。
良子ちゃんとこは?
(良子)えっ…。
良子ちゃんそれ…。
わあ〜すてきな時計やね!旦那さんからの贈り物?まあね。
私の旦那さんはね私が何するのもええよええよって人やわ。
女学生時代を共にした友人に会うとあっという間にあのころに戻る。
それはこのころまででした
私もそろそろ…。
そんな小さな喜びも時代とともに変わってゆくのでした
(懐中時計の音)
坂東家に婿入りした紀夫君は将来会社を継ぐために坂東営業部で働く事になりました。
貴族院議員の五十八さんは相変わらず東京と行ったり来たりで留守が多くふだんは妻であるすみれと使用人の忠さんと喜代さん4人暮らしのようなものでした
あっおはようございます。
おはよう。
紀夫さんでしたらもうお出かけになられましたよ。
あ〜…。
昨日潔さんからお手紙の返事が来てね「すみれと紀夫さんにおめでとう伝えてくれ」って書いてあったわ。
そうなんや。
潔さん今どこにいらっしゃるの?ああ…それは書いてなかった。
大丈夫。
あの人は何があっても生きて帰ってくる。
そういう人やもん。
そやね。
あっクリスティーナ!
神戸には多くの外国人たちが住んでいましたが皆少しずつ本国へ帰る事を余儀なくされておりました
(英語で)アイシ−。
それから数か月後
あの…。
はい。
赤ちゃんができました。
ほんまですか?あああ〜!どうしたの?喜んでいるのです。
僕は…喜んでいるのです!
昭和19年3月春の足音が聞こえてくる頃…
すみれは妊娠7か月を迎えました
赤ちゃんの名前はどうするの?・紀夫さんが考えると思う。
・
(ゆり)そう。
私たちの名前の由来って知ってる?・お母様の名前が「はな」やから花の名前なんと違うの?・
(ゆり)そう。
生まれる頃に咲いてた花から付けた言うてた。
(忠一郎)行ってらっしゃいませ。
(紀夫)では行ってまいります。
行ってらっしゃい。
坂東さんのお宅ですか?
(紀夫)はい。
坂東紀夫さんはおられますか?私です。
おめでとうございます。
召集令状です。
(懐中時計の音)2016/10/13(木) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん(10)「しあわせの形」[解][字][デ]
すみれ(芳根京子)の結婚相手は、幼なじみの紀夫(永山絢斗)だった。結婚式から数か月後、子供を授かり幸せに包まれるすみれ。しかし紀夫の元に召集令状が届き…
詳細情報
番組内容
すみれ(芳根京子)の結婚相手は、幼なじみの紀夫(永山絢斗)だった。つかみどころのない性格の紀夫との結婚に不安を抱くすみれ。麻田からは「思いを伝えるのが下手な人もいる」と励まされる。結婚式から数か月、すみれは紀夫に子供ができたことを告げる。それを聞いた紀夫は感情を爆発させて喜び、すみれはその姿に改めて紀夫への愛情を確信するのだった。しかし、そんな幸せな時間の中、紀夫の元に召集令状が届き…
出演者
【出演】芳根京子,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,名倉潤,市村正親,中村玉緒,永山絢斗,田中要次,平岡祐太,渡邉このみ,本田博太郎,山村紅葉,曽我廼家文童ほか
原作・脚本
【作】渡辺千穂
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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