(潔)わしはゆりさんに惚れてます。
こないな人と一緒におったら幸せや思います。
(はな)
初恋は相手に思いを告げる事もなく終わるものだと言われていますが…
(すみれ)お姉ちゃんを幸せにしてね。
ああ。
初恋に気付いた途端に失恋してしまったすみれです
おめでとう。
(紀夫)失恋ですか?何が?潔君の事を思ってたんやないですか?えっ?子どもの頃の話だと思ってたけど今もなんですね。
お姉さんの結婚相手やのに…。
何やの?僕には分かります。
意味分からん…。
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」・「たとえば100万回のうちたった一度ある奇跡」・「下を向いてばかりいたら見逃してしまうだろう」・「さぁ空に架かる虹を今日も信じ」・「歩き続けよう」・「優しすぎる嘘で涙を拭いたら」・「虹はもうそこにある」・「きっと虹はもうここにある」
(トク子)そうか。
すみれは今度の春女学校卒業か。
うん。
お姉ちゃんいなくなったら寂しゅうなるなぁ。
そやね。
う〜んけど五十八はよう長女を嫁にやる気になったなぁ。
すみれのお父さんはな次男坊やっただけに理不尽な思いしてな一人で大阪に出てきてここまで頑張ってきたんや。
(五十八)兄ちゃんどうですか?祝いの酒です。
飲んで下さい。
(長太郎)ええわ。
何や疲れたわ。
休ましてもらうで。
(トク子)五十八のお父さんすみれのおじいちゃんはな近江で布の売り買いをなりわいとしてたんや。
五十八はほんの少しのお得意先を分けてもろて小さく店を開いたんや。
五十八は商売に向いてたんかなあ?あっという間に兄を抜いてしもたんやけど…。
(長太郎)お前の持ってる得意先を本家に譲ってもらお思うとるんや。
わしが自分の力で広げてきたのにそれを兄ちゃんに譲れっちゅう事ですか!?わしのためやない。
傾いている坂東の家のためや。
(トク子)傾いてる本家を助けるために自分が広げてきた得意先を泣く泣く譲ったんや。
五十八!お母ちゃん。
堪忍な。
堪忍。
大丈夫や。
達者でな。
病気せんとってや。
(トク子)そんな事があってうちを飛び出しよった。
あんたのお母さんも…。
お母様が?そうや。
体も弱いのに五十八のために一生懸命身を粉にして働いて…。
ご苦労さまです。
ご苦労さまです。
これでよろしいでっか?あっここにお願いします。
(トク子)はなさんが近江から送ってくれた品を五十八が大阪で売る。
そんな2人の頑張りがこの家の始まりやった。
そうやったの…。
そんなふうにしてやってきたさかい夫婦二人で築いたものをどうしても引き継いでもらいたいという気持ちは人一倍強かったと思うで。
何か…何かな…。
何や?お父様と2人っきりって何や…変な気分。
そやな。
すみれともいつまで一緒におれるやろな。
ハハッ…。
何や?どないしたんや?何でもない。
潔君はゆりと祝言を挙げてすぐに出征しました。
残されたゆりは坂東営業部で正蔵さんのもと気丈に働いていました
そして半年が過ぎ昭和18年を迎えました
前の日の大みそか除夜の鐘は鳴りませんでした。
鐘は武器の材料にするため回収されてしまったのです
(喜代)寂しいお重ですいません。
けどまあこうやってみんなで囲めるだけ幸せやな。
(忠一郎)そうでございますなぁ。
そやけど…。
何や?いや…な…何でございましたかいな?何や。
まだ転んでへんやないか。
何かあるんやったら言うてみ。
これから坂東家をどないなさるおつもりでございますか?私ども使用人ではございますが長年お仕えしてきた人間として心配なんです。
昔から言われとった例の話進めてみぃひんかっちて言われとる。
すみれお嬢様のですか?お父様。
おお〜。
明けましておめでとうございます。
明けましておめでとうございます。
きれいや〜。
この年はまだ晴れ着を着る事ができました。
例年に比べて質素でささやかではありましたが親子水入らず幸せな新年を迎える事ができました
・「歩け歩け歩け」・「南へ北へ」
(せきこみ)大丈夫?
(君枝)うん。
(悦子)あ〜もう嫌になるわ!どうしてこんな事しないといけないのかしら!はあ〜。
お国のために戦ってらっしゃる兵隊さんのためなのよ。
あなたに言われる筋合いはないわ!ほんまはしたない…。
ふん!
(良子)あっという間やろうね卒業まで。
どうしたの?私…。
何?縁談が来てるの。
縁談?15も上のおじさんなの。
15…。
それでどんな人やの?優しい人よ。
優しい人やけど…でも15よ。
私の年で何で15も上の人と結婚しないといけないんよ…。
断れないの?そうよね。
結婚か…。
え?もうお聞きになったんですね。
縁談のお話。
えっ?ゆりに好き勝手な事を許しときながら残されたお前に押しつけるっちゅうのは何やおかしな話やと思うとる。
そやから無理にとは言わん。
昔からうちの婿にどうやて言われてる話や。
婿…?その人は坂東のうちに入るっておっしゃってるんですか?ああ。
男ばっかり3人兄弟の三男やからな。
私…その人と結婚します。
ええんか?お父様とお母様が築いてきたこの家を絶やしたくないんです。
すみれ…。
おばあ様に聞きました。
体の弱かったお母様も一生懸命働いてお父様を支えてその頑張りがこの家の土台やと…。
お父様とお母様のためだけやなく自分のためにもこの家を継ぎたい思うてます。
おおきに。
これからもよろしくお願いします。
すみれ…。
どんな人…?ああ!実はな…彼なんや。
まさかこんな所で紀夫君に会う事になるとは思いも寄らないすみれでした
生字幕放送でお伝えします2016/10/12(水) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 べっぴんさん(9)「しあわせの形」[解][字][デ]
すみれ(芳根京子)は、父・五十八(生瀬勝久)の「家」への思いに共感し、五十八からの縁談話を相手も確認せずに受け入れる。しかしその相手はなんと…
詳細情報
番組内容
すみれ(芳根京子)は、姉のゆり(蓮佛美沙子)と潔(高良健吾)の披露宴に出席し、お祝いに訪れた祖母の坂東トク子(中村玉緒)から、五十八(生瀬勝久)の昔の話を聞く。五十八がすみれの母・はな(菅野美穂)と苦労をしながら財を築いたことを知り、五十八の「家」への思いに共感するすみれ。五十八が持ち込んだ縁談話に、相手も確認しないまま「結婚する」と決めたすみれだったが、その相手は…
出演者
【出演】芳根京子,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,名倉潤,市村正親,中村玉緒,永山絢斗,田中要次,平岡祐太,渡邉このみ,本田博太郎,山村紅葉,曽我廼家文童ほか
原作・脚本
【作】渡辺千穂
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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