(大門未知子)ローン!
(鳴き声)
(神原晶)いい加減思い知ったでしょ。
もう徹マン出来る歳じゃないのよ未知子。
無理は禁物。
(あくび)ねえ他のみんなは?とっくに帰ったわよ。
嘘…。
もう三暗刻ドラ3!テンパってたのにひど〜い。
打ってる最中に落ちたのはあんたでしょうが。
もう無理は禁物よ〜。
何度も言うな!
(海老名敬)御意!大門先生。
山本さんの術前検査の結果が出ました。
ありがとう。
CTも撮っておきましょうか?よろしく。
大門先生木村さんのオペですが前のオペが長引いてるので開始が遅れそうです。
はーい。
ねえ!ねえちょっとこれ!ねえ!
(海老名)何?これ落とした。
そんなかわいらしいのが私のものだと思うのか?
(海老名)ごめんねちょっとごめん。
そうね。
(白木淳子)大門先生患者さん入室しました。
お願いします。
ねえこれ…。
なんですか?違うな…。
これは一匹狼の女医の話である
えっ富士川部長が?はい先ほどいらして。
(天堂義人)そうですか。
あの柚原名人を純心坂病院からうちに…。
転院させました。
私のオペできっちり完治。
来月の心斎橋王将戦には出て頂きます。
なるほど。
国立高度医療センターオペチーム名人を復活っちゅうシナリオですわ。
シナリオね…。
2014年白い巨塔の崩壊はとどまる事を知らず命のやり取りをする医療は本来あるべき姿を完全に見失っていた
(海老名)私が今日の朝9時には伺いますって言ったよね?はい。
確かにそれは伺ってはおりましたが。
だよね。
ほらもう9時だよ。
ってか9時1分だよ。
しかしそんな状況にもかかわらず国は成長戦略の一環として日本の最新医療を積極的に輸出する方針を打ち出し…
何も聞こえないんだけどな…。
医学界はさらなる弱肉強食の時代に突入した
どうします?待ちますよ。
待たせてもらいますよ。
待てない!早く巾着縫合器も持ってきて。
(看護師)はい。
そんな中どこの大学医局にも属さないフリーランスすなわち一匹狼のドクターが現れた
組織シーリングシステムはまだ?急いで。
(橋口礼)はい。
今すぐ。
(淳子)大門先生。
そんな次から次へと用意は出来ません。
少しはお待ちになれないんですか?待てない。
うわぁ〜海老名先生。
おはようございます。
海老名先生どうしました?こんなに早くに。
えっ?いや…論文が仕上がりましたので。
例の再発大腸癌におけるHybridNOTES及びBevacizumabが及ぼす有効性について…。
申し訳ない。
次の予定が迫っててね。
この件はまた後日。
御意。
ハハハハ…ほな。
ハハハハ…ほな。
例えばこの女
群れを嫌い権威を嫌い束縛を嫌い専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけが彼女の武器だ
外科医大門未知子
またの名をドクターX
これって…。
(司会)執刀医は富士川先生です。
海老名部長ここのところ徹夜続きらしいよ。
論文で天堂総長に認めてもらって富士川部長を出し抜きたいんですよね。
地味っつうかやる事が正攻法すぎるんだよ。
(富士川)えー柚原名人といえばご存じのとおり将棋界のスーパースターですわ。
私の執刀でこの程度の腫瘍ちょちょいのちょいっと取っ払って来月の王将戦にはぜひとも万全の体調で臨んで頂こうと思っております。
素晴らしい!柚原名人退院の際には各マスコミを呼ぶ事に致しましょう。
(加地)パフォーマンス能力は海老名より富士川ってとこか。
押しの強さはなんつっても関西人ですから。
ねえこれ拾ったんだけど。
(加藤)拾得物なら管理課に届けてください。
この患者のオペ私にやらせて。
(加地)いたよもう1人押しが強すぎるのが。
うちに入院してるんでしょ。
これ落としたの字の感じからすると小学生の女の子?看護師さんたちに聞いてもはっきりしないんで。
ちょっとカンファレンス中です。
はい。
多分母親との筆談に使ってるのね。
つまり声が出せない。
「のどにチューブが」って書いてあるから恐らく気管切開してる。
(加藤)あの…もしもし?でここ。
ここ「ひゅうひゅうしてやだ」って書いてる。
これは喘鳴の事。
せき込んで呼吸が苦しい。
胸痛もあるしめまい。
先週は失神もしてる。
(加藤)大門先生。
この子は肺高血圧症。
ご名答。
肺高血圧症の中でもまれな肺静脈閉塞症や。
肺静脈閉塞…。
事務のおじさんカルテ見たいんだけど。
(加藤)はぁ?
(富士川)この患者は私の前任の…えーっとなんや?まんじゅう…もなか…。
談合坂先生。
(富士川)ああそうそう。
そのだんご先生から引き継いだんですけどよそへ転院してもらう事にします。
なんで?なんで?って原因不明の難病に低酸素血症右心不全を合併してんのやで。
(ざわめき)そりゃ駄目だ。
手の施しようがない。
うちでオペして死なれたりしたらかわいそうやがな。
はい。
ではそういう事でお引き取りを。
致しません。
この患者私が切る。
(富士川)あとでカルテゆっくり見たらええけど今言うた事に加えて心臓は肥大しとるし通常の肺高血圧症の治療やったら肺水腫の危険性もあんねんで。
完治は無理。
打つ手あらへん。
ある。
(ざわめき)肺移植。
何を言い出すかと思うたら…。
そうしたらこの子は完治する。
(富士川)そんな事は百も承知ですわ!ほなドナーはどうします?おりますか?8歳の小さい子の体に適合するドナーがぴょこぴょこぴょこぴょこ都合よう出てきますか?だから生体肺移植。
(どよめき)8歳の子供の生体肺移植…。
(富士川)あんたな冗談も休み休み…。
(加藤)大門先生ねその患者は富士川先生が無理と判断したんですよ。
それを…。
富士川先生が無理と判断した患者を治して富士川先生の鼻を明かしてやろうとか…。
私は全然そんなつもりないんで。
私はこの患者を助けたいだけ。
人間関係とか上下関係とか一切興味ございません。
帰ります。
(八田和美)本当に娘を…ちひろを治して頂けるんですか?はい。
これを私が拾ったのも何かの縁かなぁ。
それいつの間にかなくなってて…。
ちひろやっぱりどこかで落としてたのね。
見つかってよかった。
お父さん?はい。
この子が生まれてすぐ事故で…。
(神原)確かに肺移植しかないわね。
症状は進行性。
いつ急変するかわからない。
脳死肺移植じゃ脳死ドナーが見つかるまで待てない。
熱っ!
(筒井雅和)早くても3か月。
へたすりゃ半年か。
待てない。
そこまで待てるわけないでしょ!は〜い舞。
ただ患者はまだ8歳の子供だから肺が小さい。
ふぅふぅして食べるのよ。
大人のドナーの肺だと収まらない可能性が高いのよね。
そこは片側生体部分肺移植考えてる。
大人の肺を部分移植ね。
ドナーは母親?患者の血液型はA。
母親はB。
ん?父親は?7年前に亡くなってる。
ああそう…。
親戚からの協力も無理みたい。
母一人どんなに頑張っても駄目な時ってあんのよね。
さあ!これ食べたら今日はトップ取るぞ!何を?麻雀だよ。
(未知子・筒井・神原)ああ…。
あきれるにもほどがありますわ。
あのオペジャンキーのフリーター女の実験台にされる患者さんがホンマ気の毒で…。
富士川先生。
(富士川)はい。
あなたの再生医療に関するいくつかの論文拝読しました。
どれも素晴らしい論文です。
(富士川)恐れ入ります。
しかしどれもまだ単なるシナリオにすぎません。
我が国の基礎研究レベルは世界トップクラスです。
つまり能書きだけは立派だ。
しかしそれを現場で実践出来るだけの腕と度胸を持つドクターが致命的に足りない。
それが我が国の医療の現実なんです。
はあ…。
総長。
つまり腕の立つドクターを操り臨床例を重ねていけば…。
我が国から世界に向けて最先端の医療を発信する事が出来る…という事です。
(井川)どうしますか?まだ待たれますか?そろそろ回診の時間なんで…。
まだ1回も総長に会えてないらしいよ海老名部長。
あらら…。
(阿智)結局総長も富士川部長に肩入れいうこっちゃ。
ハハハ…。
いるんだよなそういう人って。
なんでもかんでも後回しにされて待ってるばかりが人生の人。
(一同の笑い声)
(ドアの開く音)
(海老名)お前らさ…。
いたの?
(海老名)お前ら「待てば海路の日和あり」っていう言葉知らないのか?
(加地)かいろ?慌てず騒がずひたすら待ってればやがて船旅に出るために絶好の天気に恵まれる日が来るっていうまあそういう意味なんだよな。
ですよね。
そのとおりですよね。
だろ。
人生っていうのはさそういう事を信じて頑張ってればさ…。
それちゃいますね。
(富士川)その言葉な元々は「待てば甘露の日和あり」いう話です。
かんろ?「甘い露」と書いて甘露。
ああ〜。
立ち位置を間違えんと口開けといたらいずれは甘い露が降ってきておいしい目にあえるっちゅう意味ですわ。
んな海路て…。
わざわざ苦労してそんな長旅せんでもよろしいがな。
ハハハハ…。
(阿智)なるほどね。
要は立ち位置ね。
(海老名)ねえねえねえねえ。
天堂総長いらっしゃいます?
(井川)お出かけになりました。
お疲れさまでした。
富士川先生が無理と判断した患者を治して富士川先生の鼻を明かしてやろうとか…。
ちひろちゃんのドナーになってくれそうな親戚ですか?いないの?前にチラッと聞いたんですけど…。
これでかなりもめてるみたいです。
そんなこんなで親戚づきあいも出来なくなってるみたいな…。
借金か…。
(岩崎祐子)私見ちゃったんです。
公衆電話で…。
そうそう私も見た。
「お金返せません」ってもうかわいそうなぐらいペコペコして…。
(和美)本当に申し訳ありません。
そっか…。
患者さんには根拠のない期待を持たせてはいけません。
申し上げたはずです。
あなたのようなスーパードクターが一番迷惑なんだ…。
人の話聞いてないでしょ。
本当にもうあの人はもう…。
(和美)じゃあまた明日ね。
なんとかドナーが見つかるといいんですが。
(和美)すみません。
親戚とは疎遠なもので…。
誰か頼める人…。
いないんです。
お願いします。
どなたか…どなたか見つけて頂けませんか?血液型A型の人なんて世の中にたくさんいるじゃないですか。
娘に肺をくださる方いないんですか?親族が生体ドナーの適応基準なんです。
どうせ…どうせあなたにこんな話をしたところで興味なし関係なしって言うんでしょうけど…。
ちょっと…。
入院費が払えるかどうかその手の患者なんですよ。
もし払えないって事になったら大門先生責任取って頂けるんですか?致しません。
どういう事?これ前にも廊下で拾ったけど。
ん?落としたんじゃなくてわざと捨てたって事?どうして?だってこれお母さんとの会話に大事な…。
わけわかんない!ああごめんごめん。
筆談でお母さんとケンカしてる感じもないわよね。
でしょ?
(ノック)ん?誰?こんな時間に。
メロン?あいえ…。
マンゴーです。
マンゴー?なんの用?まあこうしててもあれだから博美でも呼んで半荘やりますか?やりますか!あの自分…麻雀はやった事ないんで。
あのさ生体肺移植のドナーは見つかったのか?まだだけど。
もしかしてA型?もしかして親戚?ねえタバコ吸わないよね?いやいやそういう事じゃなくて。
じゃあなんなのよ?あのさ…。
(ため息)もしドナーが見つかってまあオペっていう事になったら私が執刀してやってもいい。
はあ?まあ専門外だけどスキルはある。
で大門お前を助手につけてやってもいい。
何言ってんの?まあそういう相談を…。
相談っていうかまあ提案をしてやろうと思ってさ。
で来た次第なんだよね。
致しません。
大っ嫌いな富士川の鼻を明かしたい。
別にそういうわけじゃないよ。
権力争いの加担は致しません!だからそんなんじゃないって。
だから…。
そうだよ!そのとおりだよ。
悪いか。
あの談合坂が消えて外科がひとつにまとまってようやく私が仕切れる時代が来たと思ったらあの富士川だよ。
冗談じゃない。
冗談じゃないと思わないか?思いません。
フリーターのお前に何がわかるんだよ?フリーランス。
ねえ海老名先生。
はい。
ちょっと出ません?はい?
(海老名)はあ〜!学生時代によく通ったもんです。
変わってないなこういうとこは。
最近のスーパー銭湯っていうんですか?あれ情緒っていうのがないですよね。
(神原)海老名先生。
(海老名)はい。
未知子がどうしていつもああいう無謀な事を口にすると思いますか?はあ?私失敗しないので。
ああ…。
覚悟なんですよ。
患者は1回失敗されたらそこで終わりなんです。
でも医者のほうは次に失敗しなきゃいい。
そう考える。
でもまあ普通医者ってのは…。
つまり未知子はそういう普通の医者ではないという事です。
そんなうちの未知子に向かって俺がやってやる?助手につけてやる?ふざけないで頂きたい。
未知子がいるところでは出来ない話なので。
(神原)はあ…いいですねえ銭湯は。
なんなのよ…。
(ため息)
(ドアの開く音)驚いた。
本当に?
(八田邦夫)はい。
私がちひろの父親です。
なんで?ギャンブルにはまって借金作って…和美と生まれたばかりのちひろを残して逃げました。
(ため息)
(八田)それから7年なかなかろくな生活が出来なかったんですが去年あたりからタクシーの運転手としてようやくまともな生活が…。
それで遠い親戚のところに和美とちひろの様子を聞きに行ったんです。
そしたらちひろが重い病気にかかってるって…。
入院先を探して和美がいない時に…。
ごめんね。
驚かせて。
きっと誰だかわからないと思うけど…。
(八田の声)妻はちひろにお父さんはちひろが生まれてすぐ事故で死んだってそう伝えていたんです。
そりゃそうですよね。
こんなろくでもない男が父親じゃちひろがかわいそうですもんね。
それから時々和美がいない隙にこっそりちひろに会いに…。
すいませんカフェラテおかわり。
(店員)はい。
(八田の声)いつでも連絡してくれって携帯の番号を…。
それを捨てようとしてたんですか?ちひろは。
すいませんカフェラテ急いでくれます?
(店員)はい。
私が会いに来てるのを母親に悟られまいとして…。
駄目かもなぁあんたのじゃ大きすぎて。
は?とりあえず行こう。
ねえ待てない。
カフェラテキャンセル。
(和美)今日はお父さんのどんな話が聞きたい?あれ?ノートは?どうしたんだろう?あれがないと不便よね?新しいの買ってくるね。
(和美)ちひろ?ちひろ大丈夫?ちひろ?
(和美)大門先生ちひろが!
(看護師)「どうしました?」エポプロステノールとボセンタン至急静注。
PCPSの準備!早くね!右心不全がかなり進行しています。
最悪心臓が止まってしまう恐れも…。
えっ?もう一刻も待てません。
すぐにでも肺の移植を。
でも…。
ドナーは見つかったので。
本当ですか?ああ…!どのような方なんですか?匿名希望だそうで…。
はあ…。
片側生体部分肺移植。
ドナーの右下葉を摘出してちひろちゃんの右肺として移植。
比較的状態のいい左肺は切らずに残せる。
(富士川)はーい先生。
なんぼなんでもドナーの体格が大きすぎちゃいますか?確かにドナーの右下葉だとしても8歳の小さな女の子の右胸に入るかどうか…。
もともと心臓が右心不全で肥大しててただでさえ胸腔が狭くなってる…。
(加地)無理だよ。
これ入んねえよ。
助手は2名。
第一助手は…。
私がやる。
(原・加地)ええっ?原先生第二助手よろしく。
はあ…。
じゃあドナーのグラフト摘出はあんた。
おいデイモンやめてよ!俺を巻き込まないでくれよ!患者が安全に麻酔導入されたのを確認してからドナーの手術を開始。
という事でよろしくです。
イエス。
(関ヶ原朋子)海老名部長!海老名部長!これから大がかりなオペで忙しいんだ。
あとにしてくれ。
天堂総長が…。
天堂総長?連絡が欲しいとの事でしたけどそういう事でしたら…。
いやちょっちょっ…ちょっと待ってよ!私に連絡?それ…論文…。
今日6時に体が空きます。
どうでしょう?食事でもしながら例の論文拝見致しましょう。
御意でございます!6時でございますね?もうその時間にはオペは終わっちゃってますので大丈夫です。
であのお店のほうはどちらに?君の行きつけでいい店ありますか?近江屋数寄屋橋本店!いかがでしょう?おお…あそこ。
なじみなんですか?ええまあ…。
ちょっちょっ…ちょっと待ってください。
関ヶ原くん関ヶ原くん!近江屋数寄屋橋本店6時に2人予約。
本店だよ!もしもし?あの私6時10分前には前乗りしときますので。
はい!大丈夫!きっと大丈夫だから!
(看護師)八田ちひろさんです。
お願いします。
失礼します。
そろそろ準備を。
はい。
さあちゃっちゃと終わらせちまおうな大門。
お前いつも仕事早いからな。
(原)ご機嫌ですね海老名部長。
えっ?普通だよ普通。
「ララララ〜」
(博美)麻酔導入特に問題なし。
バイタル安定。
向こうに連絡。
(淳子)はい!オペ室Bに連絡します。
(海老名)はいもっとサッササッサと動く。
(山賀美凪沙)はい!
(山賀美)こちらオペ室Aです。
今から開始です。
それでは右側生体部分肺移植始めます。
まずは右肺全摘。
メス。
(真部のぞみ)はい。
(楽本晴夏)オペ室A始まりました。
片肺グラフト摘出術を始めます。
右第5肋間後側方開胸でいきます。
よろしく。
よろしくお願いします。
メス。
(礼)はい。
検査結果出ました。
お願いします。
ACT400超えました。
メス。
はい。
人工心肺回して。
(篠木大輝)はい。
換気止めます。
肺静脈と肺動脈を切離します。
サテンスキー。
(真部)はい。
メッツェン。
(真部)はい。
(海老名)なんだよ富士川の奴見学ぐらい来いっつうんだよ。
ハハハハハ…!面白〜い!「すごかったねあれは」おもんない全然おもんない!ハハハハハ…!しょうもなしょうもな。
ハハハハハ…!関東のお笑い最低やな!アハハハハハハ…!右肺摘出完了。
さすがだな早いね。
なんか今日無駄に機嫌いいっすね海老名先生。
無駄にってなんだよ無駄にってよ。
ねえグラフトまだ?待てないんだけど。
大門お前な少し待つ事を覚えなさい。
待てない。
(海老名)待つの。
グラフト届きます。
おいこれ…。
予想以上に大きいね。
(海老名)この子の右胸に収まりきれるのか?まず気管支吻合します。
4‐0吸収糸。
(真部)はい。
メッツェン。
(真部)はい。
吻合終了。
次肺静脈。
7‐0ナイロン。
(真部)はい。
早い。
よし5時には終わりそうだ。
肺動脈デクランプ。
血流再開。
(篠木)はい。
再換気します。
よーしいいぞいいぞ。
移植した肺に空気が送り込まれてる。
(原)赤みを帯びてきました。
まずいな…。
肺グラフトの膨張が止まらない。
そうかな?おいおいおいおいおい!パンパンに膨れ上がってきた。
胸からはみ出してる!グラフトが大きすぎる。
これはとてもこの子の右胸に収まりきらないぞ。
このままじゃ閉じる事も出来ない。
血ガス確認して。
(原)はい。
(山賀美)血ガス出ました。
(博美)CO242O2175。
肥大した心臓が肺を圧迫してる。
どうする?どうすんの?大門どうするんだ?待つ。
待つ?待つって…。
お前なあ!
(海老名)おい!大門!
(自動ドアの開く音)大門。
お前な待つって…。
何をどう待つつもりだよ?わかんない。
わかんないって…お前な…。
6時に体が空きます。
例の論文拝見致しましょう。
大丈夫まだ1時間以上ある。
(看護師)お願いします。
変わってないね。
血ガスは?CO240O2178。
大門これ左肺も摘出だ。
そうすれば肺グラフトも収まる。
左肺は残します。
なんで?この子の左肺は機能してる。
悪くもない臓器を切る事は致しません。
皮膚だけ閉じといて。
(海老名)おい皮膚だけ閉じてどうなるっていうんだよ?30分後にレントゲン。
(原)30分後!?それまで待機。
(海老名)おい!ただ何もしないで待つって何を待つっていうんだよ!そんなの今までのお前と違うじゃないかよ大門…!
(ため息)駄目だこりゃ。
(秒針の音)
(心電図モニターの音)
(秒針の音)おい!
(神原)覚悟なんですよ。
患者は1回失敗されたらそこで終わりなんです。
(秒針の音)ちょっと…!
(原)これって…。
心肥大が改善してる。
(海老名)まさか…。
肺グラフトも機能し始めた。
(原)これなら入る。
循環が改善して心臓も肺も小さくなってる。
皮膚の仮縫合抜鈎しといて。
すごい…肺グラフトが胸腔内に収まりかけてるぞ。
これなら胸骨も閉じられる。
閉胸します。
ワイヤー。
(真部)はい。
終了。
お疲れさま。
(一同)お疲れさまでした。
(原)6時半…結局5時間か。
早いのか?遅いのか?早いほうなんじゃないの?なるほど。
ありがとう。
まだ終わりまへんのかいな?海老名部長が助手やってる生体肺移植のオペは。
先ほど終わったそうですよ。
大きすぎると思われた肺グラフトがただ1時間待った事で心肥大が改善。
きれいに胸腔内に収まったそうです。
ほお…ただ待つだけでね。
これでまた臨床例が1つ加わりました。
なるほど。
ようわかりました。
あの女の使い方が。
どこで覚えたんか知らんけど大門未知子ええスキル持ってるわ。
確かにそうですね。
君が見捨てた患者さんを助けてしまったわけですからね。
あっ…!ごめん本当は名乗り出るつもりは…。
でもやっぱり…和美お前に会いたかった。
この7年どんな苦労してきたか想像出来る?ちひろを助けてくれたからってそれで罪滅ぼしにはならない。
だって…。
だって当然でしょあの子を助けるのは!あなたは…。
父親なんだから!和美…!ありがとうお父さん。
待ってた…ずっと待ってた…!和美…!お父さん…!今回の生体肺移植の症例を元に論文を仕上げる。
上がったところで天堂総長にアポを取ってくれ。
かしこまりました。
でも総長はかなりお忙しそうで…。
どんな隙間でもいい。
待たせてもらう。
待てば海路の日和あり。
私はただ口を開けて待ってるなんてマネはしない。
請求書です。
メロンです。
神原さん。
はい。
この金額についてもう一度考え直す必要がありそうです。
確かに今回は金銭的に余裕のない患者のオペをうちが勝手に引き受けてしまいました。
とはいえ…。
失礼します。
未知子!ああ…私がお呼びしたんです。
契約の見直しについてお話ししたいので。
いやいや今になってそういう事…。
大門先生。
今回のオペも見事でした。
どうも。
あなたは大変優秀だ。
今後も我が国の医療の未来に間違いなく貢献する臨床例を積み重ねてくれる事でしょう。
今後は契約金を倍という事に致します。
(2人)え?どんなに高い使用料を払ってでも導入した価値があります。
導入?いわばあなたは優秀なオペマシンです。
(神原)マシン?現時点ではあなたは最新式のマシンです。
(神原)あのそういう…。
私も取説…?取扱説明書に沿って適切に扱わせて頂きます。
ですので持ち主さんは…。
(神原)持ち主?メンテナンスをしっかりしておいてください。
以上です。
群れを嫌い権威を嫌い束縛を嫌い…
未知子。
専門医のライセンスとたたき上げのスキルだけが彼女の武器だ
なんなのかしらあの言い方。
人を使い捨てみたいに…。
晶さん。
ん?私をメンテナンスに連れてって。
え?油ささなきゃ油。
あっ…肉?脂っぽい肉。
行こう!脂っぽい肉!ちょっとまた…そればっかりだから…。
ハラミ〜!骨付きカルビ〜!早く〜!未知子!待ってなさい。
待てない!早く!ああもううるさいな。
この子はなんで待てないんだよ。
待てない!早く!早く〜!ほらほら今お肉切ってるところだから。
外科医大門未知子
またの名をドクターX
2016/10/11(火) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
ドクターX〜外科医・大門未知子〜[再][字]
未知子(米倉涼子)は原因不明の難病を患う少女・ちひろ(小林星蘭)の手術を決意!しかし生体肺移植をするためのドナーが見つからない中、未知子が驚愕の手段に踏み切る…!
詳細情報
◇番組内容
『私、失敗しないので』孤高の天才フリーランス外科医・大門未知子が帰って来た。舞台は日本医学界の頂点「国立高度医療センター」しかしその実態は東西を代表する大学病院の覇権争いの場となっていた。群れを嫌い、権威を嫌い、束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが彼女の武器…“失敗しない女”が史上最大の戦いに挑む!
◇出演者
米倉涼子、遠藤憲一、内田有紀、勝村政信、渡辺いっけい、鈴木浩介、木下隆行、内藤理沙、庄野崎謙、松島花、古田新太、高畑淳子、岸部一徳、北大路欣也
【ゲスト】石井一孝、堀内敬子、小林星蘭
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:6857(0x1AC9)