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【国際】

競技場ポンプ欠陥、ずさんな工事… 平昌五輪トラブル続き

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 【平昌=上野実輝彦】2018年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックまで500日を切る中、準備を巡るトラブルが相次いでいる。一部の競技場が国際組織から安全性の問題を指摘されたほか、会場に向かう高速鉄道の建設でずさんな工事が行われていたことも発覚。一方、大会組織委員会は7日の記者会見で、開催には問題がないと強調した。

 安全性が問題となったのは、そり競技会場。国際ボブスレー・スケルトン連盟などが8月、均一な氷を作るポンプに欠陥があるとし「人の安全やトラックの長期的運用より予算削減を優先している」と批判した。

 競技場の工事進捗(しんちょく)率は93%で、来年3月にはボブスレーやスケルトンのワールドカップを行う予定。問題を最初に報じた韓国日報は「今後問題が発生すれば、大会開催に支障が出る」と指摘する。

 平昌で5〜7日に準備状況を確認した国際オリンピック委員会(IOC)調整委員会のリンドバーグ委員長は7日の記者会見で「すべきことは多いが、準備は最終段階に入った」と強調。組織委も「指摘に基づき改善中で、連盟も了承している」と説明した。

 だが、ほかにも課題は残る。韓国メディアによると、9月には大会に向けた韓国高速鉄道(KTX)のトンネル工事で、作業員15人が図面とは異なるルートで掘削し、発注者に知らせずに補強工事を行ったとして立件された。

 8月には、開閉会式を担当していた演出家が突然辞任。運営予算も当初予定していた2兆2000億ウォン(約2050億円)から、6000億ウォン(約560億円)以上増額する見通しだ。

 

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