10月12日 19時58分
名古屋市の河村市長は名古屋城天守閣の木造での復元を巡り、関連する予算案が継続審議となったことを受けて、いまの天守閣は耐震強度が低く危険なまま放置できないとして、近く入場を禁止する措置に踏み切る考えを明らかにしました。
名古屋城天守閣の木造での復元に向けた基本設計の費用などを盛り込んだ補正予算案は、河村市長が、当初、目指していた2020年の完成を2年間、先送りする考えを示し、議会側に成立への協力を求めていましたが、市議会の委員会では、議員から「慎重な審議が必要だ」とする意見が相次ぎました。
予算案は定例議会最終日の12日、本会議で取り扱いについて採決が行われ、自民党や民進党などの賛成多数で継続審議にすることが正式に決まりました。
このあと、河村市長は記者団に対し、「いまの天守閣は耐震性が非常に低く危険だ。議会には何べんも議決をお願いしてきたが、人命を守るための政策が進まない」と述べました。
その上で、「これはもう早急に入場を禁止にすることになる。いま、禁止の範囲といつからやるのか議論している」と述べ、近く天守閣への入場を禁止する措置に踏み切る考えを明らかにしました。
また、河村市長は、議会の議決を経ずに市長の権限で予算を措置する専決処分について、「慎重に丁寧に議論している」と述べ、検討する考えを示しました。
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