コルゲート・パーモリーブ(CL)は歯磨き粉シェア世界一
コルゲート・パーモリーブ(CL)はトイレタリーや日用品製造をしている生活必需品企業です。歯磨き粉、歯ブラシ、石けん、洗剤、ペット用品などを製造しています。
中でも強みは歯磨き粉で、インドでは5割を超えるシェアを握っており、世界シェアでは1位となっています。それに付随して歯ブラシでも高いシェアを持ちます。
ちなみに世界で初めて練り歯磨きを販売したのが、このコルゲートです。それから世界中で広く支持されています。
売り上げ規模は日本の花王と同じくらいです。NYSEにコルゲートが上場したのが1930年です。歴史ある成熟企業と言って良いでしょう。それに比べると花王がいかに急拡大したのかが分かります。日本では珍しい連続増配企業です。
※画像はコルゲート・パーモリーブのホームページから
コルゲート・パーモリーブ(CL)の配当とチャート
2006年 株価 30ドル 配当 0.16ドル
2016年 株価 74ドル 配当 0.39ドル
P&Gなどもそうですが、この10年は生活必需品企業にとって非常に業績の良い10年になったことを窺わせます。
株価も配当も倍以上になっています。ここ数年の配当利回りは2%弱で推移しています。ただし、セクター全体に言えることですがペイアウトレシオが上昇してきています。配当余力の面で若干の不安が見え始めていることは事実です。増配率は低めです。
しかし、コカ・コーラ(KO)やジョンソンエンドジョンソン(JNJ)と同じく連続増配50年超えの安定企業ですので、増配が途絶えるということはめったなことが無い限り無いと信じたいですね。
コルゲート・パーモリーブ(CL)の基礎データ
ティッカー:CL
本社:アメリカ・ニューヨーク
来期予想PER:27倍
PBR:---倍
ROE:327%
ROA:12%
EPS:2.7ドル
配当:1.56ドル
上場:ニューヨーク証券取引所(NYSE)
PERは高めです。生活必需品企業はこのごろ高めに出ています。この3年での売上成長率はマイナス3%、営業利益成長率もマイナス8%台と苦戦しています。これは、ドル高によるところが大きいです。
コルゲート・パーモリーブ(CL)は海外の売上割合が大きく、実に75%を占めます。今年に入って4000人近くの従業員削減策が採用されました。全従業員数がおよそ4万人の企業ですからかなりのインパクトです。
現在は苦境ではあるものの、インドをはじめとする200か国以上での事業展開力と圧倒的ともいえる歯磨き粉業界でのシェアが維持されれば、今後も安定的に株主を恩恵をもたらす企業であり続けることでしょう。