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【社会】

豊洲地下の大気から微量ベンゼン 環境基準以下、地下水から揮発か

 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の建物下に盛り土がなかった問題で、都は二十四日、地下空間で十五〜十六日に採取した大気を検査した結果、環境基準(一立方メートルあたり〇・〇〇三ミリグラム)を下回る微量のベンゼンを検出したと発表した。地下空間の大気の検査結果は初めて。

 豊洲市場の安全性を再検証するために再招集された「専門家会議」座長の平田健正(たてまさ)・放送大和歌山学習センター所長が記者会見し、「(ベンゼンは)地下水から揮発したとみられるが、値は十分低く、現時点で安全といえる」と述べた。

 地下空間から十五日に採取した水の検査では、ベンゼンは検出されていない。

 都議会公明党が独自調査で検出したシアン化合物は今回検出されず、都がこれまでの調査で検出したヒ素は測定対象に含めなかった。

 大気検査は青果棟、水産卸売場棟、水産仲卸売場棟の主要三施設の複数カ所で実施。一立方メートルあたり水産仲卸売場棟で最大〇・〇〇二五ミリグラムを検出した。青果棟は最大〇・〇〇〇九ミリグラム、水産卸売場棟は最大〇・〇〇一二ミリグラムだった。

 平田座長は記者会見に先立ち、主要三施設の地下空間を視察した。

(東京新聞)

豊洲市場水産卸売場棟の地下空間を視察する専門家会議の平田健正座長(右)=24日午後0時1分、東京都江東区で(佐藤哲紀撮影)

豊洲市場水産卸売場棟の地下空間を視察する専門家会議の平田健正座長(右)=24日午後0時1分、東京都江東区で(佐藤哲紀撮影)
 

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