タイ国王の容体不安定で懸念広がる

タイ国王の容体不安定で懸念広がる
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タイでは、国の安定の要となってきたプミポン国王の容体が不安定だと発表されたあと、12日長男の皇太子が急きょ、海外から帰国したという情報が伝えられたことなどから、国王の容体への懸念が広がっています。
タイのプミポン国王は88歳と高齢で、ここ数年はほとんどの時間を病院で過ごしていて、王室は、今月9日、「容体は不安定」だと発表していました。
こうした中で12日、国王の長男の皇太子が急きょ、海外から帰国したという情報が伝えられたことに加え、国王の入院先の病院には王族などが相次いで見舞いに訪れました。
さらに、プラユット暫定首相が訪問先での予定をキャンセルしてバンコクに戻ったことから、国王の容体が急変したのではないかという不安が広がりました。
病院の敷地内には昨夜、国王の回復を祈って数百人の市民が詰めかけ、50代の女性は、「不安でしかたありませんが、まだ希望を持っています。120歳まで生きるという国王の言葉を信じています」と話し、涙を流しながら祈りをささげていました。
プミポン国王は、たびたび政治の混乱が起きてきたタイで、国の安定の要となってきただけに国王の容体への懸念は広がり、12日タイの株式市場では代表的な株価指数が一時、6%以上、下落しました。