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クラウドへの移行にあたって検討すべき点とは(後)

2016/10/13

Kacy Zurkus CSO

 現在は2016年だが、米Gartnerは2013年10月の時点で、次のような予測を発表していた。「自己資本利益率の低さを背景として、世界の銀行の60%以上が、2016年には取引の大部分をクラウド上で処理するようになっている」

前回から続く)

 米Vectra NetworksのCSO(最高セキュリティ責任者)、Gunter Ollmann氏はこう話す。「償却期間が3~5年のハードウエアやアプライアンスを購入するのに代えて、サービスを購入することになる。通常は、保護する対象のサーバー数かユーザー数に基づいて支払額が決まる。設備投資か運用コストかで、セキュリティ支出ががらりと変わる可能性がある」

 例えば、現時点で自社環境にファイアウォールを設置するとしたら、1万5000ドルのファイアウォールを購入して導入すれば済むかもしれない。「自社の環境にユーザーが何人いるかは考慮しない。だが、クラウドに移行すると、ファイアウォールへの支出額は、クラウドのユーザー数に応じて決まる。対象のユーザー数次第でコストがかなり変わる」とOllmann氏は言う。

 契約は極めて重要だ。SLA(Service Level Agreement)を理解し、事業者がSLAを満たせない場合に対する金銭上の対価を認識する必要がある。「肝心なのは、誰に法的責任があるかではなく、誰から回収可能であるかだ、と人から言われたことがある」とHamerstone氏は話す。

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