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「想像で執筆」取材班は『貧困ジャーナリズム賞』受賞 中日新聞おわび

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「想像で執筆」取材班は『貧困ジャーナリズム賞』受賞 中日新聞おわび

中日新聞の連載「新貧乏物語」取材班は、2016年の「貧困ジャーナリズム賞」を受賞していた(反貧困ネットワークのサイトから http://antipoverty-network.org/) 中日新聞の連載「新貧乏物語」取材班は、2016年の「貧困ジャーナリズム賞」を受賞していた(反貧困ネットワークのサイトから http://antipoverty-network.org/)

 中日新聞社は12日、今年5月に掲載した貧困の現状を伝える連載企画「新貧乏物語」の2つの記事の中に、事実ではない誤った記述や写真があり、関連の記事や写真を削除するとして、同日付の朝刊におわびを掲載した。連載を取材・執筆した同社取材班は今年、貧困問題に関する顕著な報道活動を行ったジャーナリストらを顕彰する「貧困ジャーナリズム賞」(反貧困ネットワーク主催)を受賞していた。

■記者「ルポ原稿を良くするため」…取材関係者から「事実と違う」

 同社によると、5月19日付朝刊で病気の父親を持つ中学3年の少女(14)を取り上げたが、「教材費や部活の合宿代を払えない」などとした3カ所の記述が事実でなかった。8月末に関係者から「事実と違うのでは」と指摘があり、社内調査で判明した。取材班の記者の1人が事実と異なる取材メモを作成し、それをもとに原稿を書いたことなどが原因だったとしている。記者は「原稿をよくするために想像して書いた」と話したという。

 また5月17日付朝刊で、パンの移動販売で生計を立てる母親を手伝う少年の後ろ姿の写真を掲載したが、撮影場所は実際の販売現場ではなかった。記者が別の場所での撮影をカメラマンに指示していたといい、この記者からの申告で発覚した。

編集局長は「到底許されません。深く…」

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