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柏の連続通り魔、無期懲役確定へ 最高裁が上告棄却 1審支持も「これで将来、殺人ができる」
平成26年3月に発生した千葉県柏市の連続通り魔事件で、強盗殺人罪などに問われた住所不定、無職、竹井聖寿(せいじゅ)被告(26)について、最高裁第3小法廷(大橋正春裁判長)は被告の上告を棄却する決定をした。無期懲役とした1、2審判決が確定する。決定は11日付。
判決によると、竹井被告は26年3月、柏市の路上で会社員、池間博也さん=当時(31)=のバッグを奪って刺殺。男性の手をナイフで切り、別の男性2人から財布や乗用車を奪うなどした。
弁護側は「統合失調症による妄想の影響があった」と主張したが、27年6月の1審千葉地裁の裁判員裁判判決は、精神鑑定を行った医師の証言から「統合失調症ではなかった」として完全責任能力を認定。求刑通り無期懲役を言い渡した。
控訴審で弁護側は「服用していた薬の副作用で心神喪失状態だった可能性がある」とも主張。28年3月の東京高裁判決は、竹井被告が強盗のために一貫して合理的な行動をとり、現場から逃走していることなどから「薬の副作用などによる異常な言動はみられない」として1審判決を支持、被告の控訴を棄却した。
竹井被告は1審判決が言い渡された際、法廷で「これで将来、殺人ができる」などと叫んでいた。