2/2
爆発は芸術だァァァァァァァァァァァ‼︎
取り敢えず落ち着いた俺は洞を抜け出した。
暗いのに全然見えたのがある意味一番怖かったな。
で、今俺は固まっている。そりゃ仕方ないだろ?
つい数分前まで豚みたいな丸い体型だった俺がスレンダーな美少女になってるんだから。
外で池を見つけて覗いてみたらそこには緑の迷彩のフード付きのパーカーを着た美少女が写ってるんだから。
しかも履いてるのは三角の白い女の子のパンツのみ。上?着てねぇよ。
裸族か‼︎俺は裸族なのかよ⁉︎
…落ちつこう。うん、焦ったらそこでおしまいだ。
よし…なんか色々と置いといたらダメな気のする所があるがそこはもう目を瞑ろう。
まず声。
「あー、あー…俺は川田一慶。川田一慶だ」
少し高い澄んだソプラノボイス。では顏…は美少女。体型は…ボンキュッボンだな。髪は明るいオレンジ。
肌は白い。瞳もオレンジ…と言うか黄金色だ。で、裸足で履いてるのはさっき言った通り白パン一つ。上は裸にパーカー。しかも前びらき。
…痴女か⁉︎俺は痴女か⁉︎何だこの街中で歩いたら警察呼ばれそうなイヤラシイ格好は⁉︎
確かにオタクで引ニートだったからエロゲーも好きだけど………実際本人になるとわかる。これは何の罰ゲームだと言いたくなる。
しかもMinecraftだろ?で、この格好…俺は見覚えがあるぞ。
Minecraftのパソコンで一部で人気のあったMOD…cutemobmodの中にあるクリーパーにそっくりだ。
嘘だろ…て事はさ?
………俺、狩られるじゃん。
「嫌だァァァァァァァァァァァ‼︎何で⁉︎何でこうなる⁉︎引ニートだったのがダメだったのか⁉︎」
意味分からん⁉︎外に出たこのない引ニートを女体化させて何の需要がある⁉︎そこを教えろよ⁉︎
と、その時。
「プギッ」
「…豚?」
目の前に豚が。確か、豚って食えたよな?
グゥ〜キュルル…と腹が鳴る。目の前には豚が。
「据え膳食わぬは何とやら…だな」
俺は取り敢えず殴りかかったがあっさり頭突きを食らってえづく。
「うえぇぇぇ…ゲホッゲホッ」
くそっ!豚のくせにやるな…ゲーム時代は狩られる側だったやつに狩られるとは…無念。
って、ん?待てよ?俺は今クリーパーなんだよな?女かどうかは兎も角。
て事はさ?自爆…イケるんじゃね?
「どぅぅりゃぁぁぁぁぁぁ‼︎」
「プギッ⁉︎」
俺は豚に抱き着く…そして。
「爆発は芸術だぁァァァァァァァァァァァ‼︎」
「プギャァァァァァァァァァァァッ⁉︎」
ズッドーーーーーーーーーーーンッと見た目も音もそのままの爆音を上げながら盛大に自爆した。
そしてその爆発でできたクレーターに俺は居た。
足元には念願の豚肉が。
でもその前に…
「焼かなきゃな……って竃忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎‼︎」
竃を作るのを完全に忘れて居た俺だった。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。