運転免許証や顔写真付きのマイナンバーカードを持っている方にはあまり関係がない話ですが、2016年10月1日に犯罪収益移転防止法における本人確認方法が変更になり、「顔写真のない書類」だけでは銀行口座やクレジットカードの発行が出来なくなりました。
金融機関で口座を開設する際やクレジットカードを申し込む際などに行われる「本人確認」の手続きが、平成28年10月から変更になりました。健康保険証など顔写真のない公的書類は、それ以外にも本人であることを確認できる公的書類などが必要に。犯罪組織やテロ組織への資金流入を防ぐため、皆さんのご理解とご協力をお願いします。
(中略)
この本人確認のために顧客側は「本人確認書類」を金融機関などに提示したりすることが求められます。個人の場合、本人確認書類は氏名や住居、生年月日の記載がある公的な書類が必要であり、運転免許証やマイナンバーカード、旅券(パスポート)、健康保険証、年金手帳などがそれに当たります。
これまで個人の本人確認の手続きは、このいずれか1つの本人確認書類を提示したりすれば済みました。しかし、平成28年10月からは手続きが変更になりました。
追加の本人確認書類が必要に:
今後、健康保険証や年金手帳等しかお持ちでない方は、クレジットカードや証券口座の開設時に追加で本人確認書類や住民票などを求められる形に(詳しくは下記画像にて)。
- 運転免許証を持ってる方:従来通り
- 免許証を持っていない方:追加の本人確認書類や住民票提出が必要
まぁそもそもの話、従来の健康保険証や国民年金手帳の提示だけでクレジットカードや銀行口座が開設できてしまっていたこと自体がちょっとアレだったので、この強化は歓迎したいところ。
なにせ両親や兄弟が本人に黙ってクレジットカードや消費者金融口座を作ってしまったりするような「被害」は、この健康保険証だけでもカードを作れたことに起因するところも大きかったので、自分の身を守るという意味でも良い変更になるのかなと思いますね*1。
またもちろん、犯罪収益移転防止という観点でも効果は必ずあると思われるので、振り込め詐欺用に作られる銀行口座なども、本人確認強化により確実に減っていくことでしょう。
運転免許証を持っていないなら:
尚、今回の本人確認方法変更は、運転免許証を持っていない…という方にとってはかなり不便な変更になりそうな感じ。都度都度、住民票を取りに行かなくちゃいけないとか、追加の本人確認書類を用意しなくちゃいけないとなると、もう考えるだけでゲッソリしてしまう方も多いのではないでしょうか?
…とはいえ、そんな頻繁にクレジットカードを作ったり、銀行口座を開設したり、土地取引等をすることはないので、ほんのちょっとだけ面倒になると思えばOKかも。
ただ今後もこういった本人確認強化は実行されていく可能性大なので、時間がある方は早め早めに顔写真付きのマイナンバーカードを作っておくのがおすすめ*2。これなら運転免許証同様、顔写真付きの本人確認書類として認められるので、なにかと便利になることでしょう。
以上、運転免許証を持ってない方はかなり不便に!今後、健康保険証などの『顔写真がない書類』だけでは、カード発行等ができなくなります…という話題でした。
参考リンク:
クレジットカードを申し込む際に必要なものについては下記記事を参考に。身分証明書にはどんなものが認められているのかなどを解説しています。