【ニューヨーク=山下晃】米著名投資家のウォーレン・バフェット氏は10日、自身の納税記録を明らかにした。共和党のドナルド・トランプ氏が9日のテレビ討論会で「バフェット氏はとても多額の税控除を受けている」と発言したことを受けた対応。「トランプ氏は私の納税記録を見たことはない。喜んで事実を教える」と記した。
バフェット氏は書簡で2015年に184万ドル(約1.9億円)の連邦所得税を支払ったと公表した。総所得は1156万ドルで547万ドルの税控除を受けた。税控除のうち346万ドルは寄付行為に関連しているという。
トランプ氏は過去の事業損失を利用し最大18年間連邦所得税を支払っていない可能性が報じられている。9日の討論会では損失を利用した税額控除の利用を認めている。バフェット氏は「私は13歳の時から毎年連邦所得税を支払ってきている」と書簡で述べた。同氏が示した金額から計算すると15年の実効税率は約16%になる。