トランプ氏 共和党有力者を非難 異例の事態に

トランプ氏 共和党有力者を非難 異例の事態に
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アメリカ大統領選挙の共和党のトランプ候補は、トランプ氏のための選挙運動を行わない考えを示した党の有力者、ライアン下院議長に対する非難を繰り返しました。投票日まで1か月を切る中、党内の足並みが大きく乱れる異例の事態となっています。
アメリカ大統領選挙の共和党のトランプ候補は、女性を見下したような発言などを巡って逆風が強まり、最新の世論調査の平均値では、民主党のクリントン候補に対して、6ポイント引き離される厳しい状況となっています。

こうした中、共和党の有力者、ライアン下院議長が今後、トランプ氏のための選挙運動は行わず、大統領選挙と同時に行われる議会選挙で過半数を維持することに集中する考えを示しています。

これに対し、トランプ氏は11日、みずからのツイッターで、「ライアン氏は弱く、無能な指導者だ。足かせが外れて、むしろうれしい。忠誠心のない共和党員は、クリントン氏よりも、はるかにたちが悪い」などと投稿し、ライアン氏を含めた党指導部を強く非難しました。

トランプ氏は11日から3日間、接戦州の1つ南部フロリダ州に入って支持を呼びかけ、巻き返しを図りたい考えです。
ただ、共和党の指導部はトランプ氏の言動が大統領選挙にとどまらず、現在、共和党が多数を占める議会選挙に影響を及ぼしかねないと危機感を強めていて、投票日まで1か月を切る中、党内の足並みが大きく乱れる異例の事態となっています。