真面目に書いた論文なんて誰も読まない。誰も読まない文章は発信していないのと一緒ですよと。僕は無関係の人に関心を持ってもらう努力はすべきだと思っています。サービス精神というか、それが走り過ぎた部分はありました。
これまでは今回の騒動のような大きな失敗はなかったのですか。
長谷川:フジテレビ時代の14年間、そしてフリーになってからの3年半、18年間近くアナウンサーとして正確な日本語を使い続けてきた自負があります。テレビの世界で問題を起こしたことは一度もありません。
閲覧数伸ばすために過激になった
ですが、ネットの世界は異常です。堀江貴文さんとか、死ね、アホ、バカ、カスと言いまくっているわけですよ。最初は大丈夫なのと思いました。でもフリーになってブログを始め、きちんとした文章を書いていたのですが、閲覧数が全然伸びないんですよ。
今のブログとはトーンが違っていたのですか。
長谷川:公式ブログを2つ作りました。Amebaブログの「長谷川豊アナの夢の日を越えていこう!」は僕の日常生活を書いて、1日に3万~4万ページビューぐらい。ですが、問題になった「本気論 本音論」は乱暴な言葉を使うようになって閲覧数がどんどん増えていきました。
乱暴な言葉は本音に見えるんですよ。たとえ本音ではなくっても。こちらは少ない日でも10万ページビューはいきます。ここ数日は80万~90万ページビューまで増えました。
今回、ネット上の炎上がテレビ番組の降板につながりました。ネットとテレビを切り分けて考えていたのですか。
長谷川:炎上のメカニズムをきちんと理解していなかったところはありました。入り口にアンチがいて、それに乗っかる拡散力のある人間がいて、後は悪ノリした大衆が便乗する3段階の構図になっています。拡散力のある連中は僕のところに直接文句を言いには来ません。その代わりに弱みを突いていきます。