べっぴんさん 一週間(新番組) 第1週「想(おも)いをこめた特別な品」 2016.10.09


(坂東はな)
今から70年ほど前。
戦後の日本は全てがゼロからの出発でした
神戸の焼け跡である思いを抱いた女性たちがいました
(野上潔)彼女たちはただただお母さんと赤ちゃんたちを思い一針一針縫い続けました。
その心が多くの人たちを幸せに導いたのです。
(拍手)回想すみれ。
クローバーの4つの葉にはなそれぞれ意味があるんよ。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」。
それが全部そろうと幸せになれるの。
忘れんとってなぁ。
大人になっても。
(坂東すみれ)はい。
お母様。
このお話の中心にいるのは坂東すみれ。
私の自慢の娘です
・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」
(坂東ゆり)すみれ!起きて!ゆうべは何してたのよ?本…読んどった。
これ全部読んでしもうて…。
全部?お父様!おはようゆり。
似合う?この前お父様が仕立てて下さったお洋服。
(五十八)よう似合うとるなぁ。
(佐藤喜代)すみれお嬢様!
(五十八)すみれおはよう!おはようございます。
フフフ…どや?その服は。
気に入ったか?何かな…。
うん。
何かな…。
(五十八)何や気に入らんのかいな!特別に作らせたべっぴんやいうのに!すみれお嬢様は先ほど襟の刺繍がすてきやて…。
そないきつうおっしゃらんといてあげて下さい。
ああすまんかったな。
明日お母さんのお見舞いに行こか。
はい!
(ゆり)ほんまに?
すみれは自分の気持ちを言葉にするのが苦手でおっとりとした性格の女の子でした
(井口忠一郎)すみれお嬢様はこの景色がお好きでございますなぁ。
学校行きましょか。
ねっはいはい。
(記者)坂東営業部という社名も会社の一部門のような名前ですが。
部署のようにどんどん会社増やして発展させたいという想いをこめて付けた名前です。
洋服のほかには何を作られているんですか?毛布に靴下にタオル香水カミソリ高級肌着などの輸入雑貨も扱うてます。
全部特別な品べっぴんです。
(ノック)
(看護婦)坂東さん。
お加減いかがですか?今日は天気もええから気ぃも晴れます。
回想
(五十八)明日お母さんのお見舞いに行こか。
すみれは入院中の母に贈り物をしようとハンカチに刺繍を始めます
(ゆり)お母様!何やろなあ。
(五十八)何や?これ。
う〜ん何でっしゃろな?
(ゆり)初めてなんやからしょうがないわ。
すみれが作ってくれたんやもん。
お母さんうれしい…すみれ!すみれ!あれはゆりとすみれやったよ。
もっとうまくなりたいと思ったすみれは刺繍の練習を続けます
イタッ!イタッ…。
坂東家の新築披露パーティーの日
(田中五郎)成功者の証しですな。
ありがとうございます。
紀夫さん大きゅうなられましたな。
紀夫しっかり挨拶せんか。
幼なじみの紀夫や潔もお祝いに駆けつけました
ほんますんません。
潔さん!あっお嬢様!おう。
お願いがあるんですけど。
何や?町の子たちがいつも興味津々でこの家見上げてるんです。
いっぺん見せに連れてきたってもええやろか?
(正蔵)そんなお願いお前…。
ええええ。
潔君。
連れといで。
ありがとうございます。
潔は町の子どもたちを坂東家に連れてやって来ます。
その中に使用人の娘明美もいました
(小野明美)きれい…。
何しとるんや!これはお嬢様方のおやつや!泥棒か!?
(小野マツ)すんません。
マツさん。
うちの子なんです。
ほんますんません。
気ぃ付けや!うち泥棒なんてせぇへん!何で謝らなあかんの?堪忍な…。
そんな明美を気の毒に思ったすみれですが…
(ゆり)くすぐったいわぁ。
(麻田茂男)もう少しの辛抱ですよ。
来年は女学校ご入学。
奥様もさぞかし楽しみにされてますやろなぁ。
そのころにはお母様も退院して家に戻ってるやろうしな。
うん。
(ゆり)それでこのあとどうするんですか?針と糸で縫い合わせて…。
針と糸!?針と糸を使う…針と糸…。
刺繍がうまくなりたい。
そして靴がどうやって縫い上げられているのか知りたいと思ったすみれは…
(ゆり)何?これ。
これお父様の靴でしょ!?今日東京に履いていく言うたらどうするの!?
(五十八)おおすみれ。
どないしたんや?何や?あれは。
そして学校から戻ったすみれは…
喜代さん靴屋に行きたいねん…。
あきません!町場は怖い所なんです。
(忠一郎)何じゃこりゃ〜!旦那様の靴がこんな事に〜!一体誰がこないな事を…!すみれお嬢様の仕業やな…!ほなわしが麻田さんとこ持ってきますわ。
こじょうちゃん。
どないしたんや?私な何か…。
靴屋行きたいんか?連れてって!
(ミシンの音)
(潔)麻田さん。
ああどないした?すみれお嬢様…。
(潔)これ修理お願いしたいねんけど。
何やこれ!どないしたらこんな事に…。
(潔)よっぽど靴の仕組みが知りたかったんやろな。
すみれお嬢様がここにいらっしゃる事はおうちの方はご存じなんか?
(潔)知らんで。
(麻田)何かあったらどないするんや!そないな事より靴作るとこ見したってくれへんか。
それはあかん!すみれお嬢様を早く送り届けなさい!すまんかったなぁ。
靴作るとこ見せられんで。
ううん。
労働条件を見直せ〜!
(一同)見直せ〜!さあ行くぞ〜!
(一同)オ〜!賃金を上げろ〜!
(一同)上げろ〜!イタッ!あっこじょうちゃん!
(男)大丈夫か?ええ服着てるのう。
どこの子や?ハア…ハア…ハア…。
すみれは潔と離れ離れになり迷子になってしまいます。
そこへ現れたのが…
何してんの?こないなとこで。
偶然出会った明美に麻田の店へと案内してもらいます
麻田さん…?わあ…。
はっ…どないしよ!
(ドアが開く音)ん?
(ミシンの音)すみれお嬢様!いい匂い…。
シナモンティーいうんです。
ゆりお嬢様の足は甲が低いんです。
奥様とおんなじです。
一番最初に坂東の奥様にお作りした時えらい気に入って下さって奥様からゆりお嬢様とすみれお嬢様がご結婚なさる時作ってほしい頼まれてます。
何でそないに見たかったんです?靴作るとこ。
お見舞いに刺繍を作ったんやけど下手くそで渡せなかった。
誰かて最初からうまくいきませんわ。
そやけど想いをこめたら伝わるんです。
上手に作るいう事より誰がどんな想いをこめて作るのか。
それが一番大事なんです。
そんなこんなしとるうちにいつの間にかうまくなるもんなんです。
持っていかれたらよろしいと思いますよ。
奥様きっと喜ばれます。
はい。
何でお前はあかん言われた事をすんねや!もし人さらいに遭うたらどないすんねや!旦那様。
正蔵さんと潔君とあさやさんが…。
ほんまに申し訳ありませんでした!申し訳ありませんでした!謝って済んだら警察は要らん!
(麻田)旦那様。
(五十八)何や。
ゆりお嬢様のお靴でございます。
お持ちしました。
うちの娘があんたとこ行った時何で「すぐ帰れ」て言うてくれなんだ?親の気持ちが分からんのか?申し訳ありません。
その靴持って帰ってくれ。
えっ?
(五十八)あさやさんとはこれきりにさせてもらう。
これはゆりお嬢様のために作った靴です。
これだけはどうかお納め下さい!要らん言うたら要らんのや!お父様!すみれ!子どもはええ。
部屋戻ってなさい。
何や?何か言いたいんやったら言いなさい。
お前はいっつもそうやないか!結局何も言わんのやろ?そやったら向こう行っとけ!堪忍して下さい!私があかんのにみんなを怒るのはやめて下さい!麻田さんは帰りなさいって言うたんやけどどうしても見たくて…。
麻田さんが履く人の事思うて作ってくれる靴。
女学校あがる時もお嫁さん行く時もお母様が頼んでくれた靴を履きたい!そやからずっとあさやさんで靴を作って下さい!
(五十八)そうか…。
そうやな。
どんだけ心配した思てんねん。
お前になんぞの事があったらお母さんに合わせる顔ないやろ!ごめんなさい。
回想
(麻田)どんな想いをこめて作るのか。
それが一番大事なんです。
すみれははなのために想いをこめて刺繍をしました
やっぱり下手やね。
すみれが作ってくれたんでしょ?お母さんのために。
うん。
一生の宝物や。
べっぴんやな。
私なもっとうまくなりたい。
刺繍教えてくれる?ええよ。
針はまっすぐ刺してまっすぐ引くのよ。
はい。
(医師)残念ですけどもういくばくもないかと…。
一日だけでもいいです。
退院する許可頂けませんか?子どもらと過ごす時間を作ってやりたいんです。
すみれ覚えてる?四つ葉のクローバーの意味。
覚えとるよ。
4つの葉っぱに意味があるんでしょ?そう。
「勇気」「愛情」「信頼」「希望」。
全部そろうと幸せになる。
忘れへんよ。
お母さんと約束したんやもん。
お母様!
はなは家族と一緒に過ごすため1日だけ帰る事が許されました
娘たち…お願いします。
任しとけ言うてよ。
ゆりはね強う見えてもここいうところで自分を貫けへんところがあるの。
そこが心配。
すみれはどう?
(五十八)つかみどころがないっちゅうか…急にしっかり物言うたりな。
ポ〜ッとしとるように見えるけど夢を見たり好きな事を考えたりしているだけなの。
忘れないでほしい。
こんなにあの子らを愛してたいう事…。
私らにとってあの子らは特別べっぴんさんや。
ゆりをすみれをよろしくお願いします。
任しとけ。
(五十八)お母さんが作ったもんや。
ゆりとすみれがお母さんのおなかん中おる時想いをこめて作ったんやて。
どんな想いやろ?健康でありますように幸せでありますように。
いろ〜んな想いや。
ゆりすみれ。
またね。
お母様。
私なもろうた人がうれしい思うてくれるような想いを伝えられるようなべっぴんを作る人になりたい!なれるよ絶対。
すみれは女学生になりました
お母様。
行ってきます。
(田坂君枝)おはよう。
おはよう君ちゃん。
出来たよ。
2人の分。
(多田良子)かわいい!クローバーやね。
明日からもんぺはくのも楽しみやわ。
おそろい。
すみれちゃんありがとう。
すみれちゃんありがとう。
あっ…。
(君枝)すみれちゃんの知り合い?幼なじみいうか…。
へえ〜。
すてきやない…。
こじょうちゃん!こないなとこで何してんねや!
このころ五十八さんは貴族院議員として政治の世界に入っていました
これはこれは議員閣下。
東京から戻られたんですね。
(五十八)ああ。
ご苦労さまです。
何や何や!みんな辛気臭い顔して!頼もしいやないか。
おかげさまで。
坂東の家では忠さんと喜代さん以外の使用人たちにいとまを出す事になりました
今までほんまにありがとう。
待たせたね。
何でうちらだけこんな思いせなあかんの?堪忍な。
オートバイなんて乗り回して大丈夫なの?来てもうてな。
召集令状や。
いつ何が自分に降りかかるか分からん時代や。
せやからちゃんとやりたい事見つけて悔いのないように生きようや。
潔君への淡い思いに気付いたすみれの心は揺れていました
ゆりさん相談て?私の将来の事。
将来?うん。
潔君に思いを寄せていたのはすみれだけではなかったのです
生字幕放送でお伝えします2016/10/09(日) 11:00〜11:20
NHK総合1・神戸
べっぴんさん 一週間[新] 第1週「想(おも)いをこめた特別な品」[字]

昭和9年。神戸の裕福な家庭で育った坂東すみれ(渡邉このみ)は、入院中の母・はな(菅野美穂)にあげようと刺しゅうに取り組むが、拙さの余り渡すことができなかった…

詳細情報
番組内容
昭和9年。坂東すみれ(渡邉このみ)は、繊維会社を営む父の五十八(生瀬勝久)、姉のゆり(内田彩花)と神戸の洋館で暮らしていた。すみれは入院中の母・はな(菅野美穂)にあげようと、刺しゅうに取り組むが、拙さの余り渡すことができなかった。刺しゅうがうまくなりたいすみれは、屋敷に出入りする靴屋の麻田(市村正親)から、靴が針と糸を使って作られていることを知り、靴作りを見せてもらおうと麻田のもとを訪れるが…。
出演者
【出演】芳根京子,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,名倉潤,市村正親,永山絢斗,渡邉このみ,曽我廼家文童,宮田圭子
原作・脚本
【作】渡辺千穂

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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