業績悪化を装って国の助成金を不正受給したとして東京地検特捜部は27日、太陽光発電システム製造販売「日本電機サービス」(現・日本スマートハウジング)=東京都港区=の実質的経営者、前山亜杜武(あとむ)容疑者(52)ら3人を詐欺容疑で逮捕した。大量解雇を防ぐため従業員に教育訓練などを行った企業を支援する「中小企業緊急雇用安定助成金」をだまし取ったとみられる。
ほかに逮捕されたのは、当時、同社総務担当マネジャーの高村博美(44)、教育・研修会社代表の唐沢誠章(まさあき)(42)両容疑者。3人の逮捕容疑は2011年12月〜12年11月、日本電機サービスの業績が悪化して従業員の教育訓練をしたように装い、助成金計約4700万円を詐取したとしている。
民間調査会社などにによると、同社は05年設立。住宅用の太陽光発電システムや床暖房の販売や取り付け工事などを手掛けた。東京国税局が法人税法違反の疑いでも調べている。【小林洋子】